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うまいもん甲子園の決勝に進出するメニューはネーミングもうまいもん!

公開日: : 最終更新日:2014/01/03 ネーミング事例研究 ,

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©うまいもん甲子園

今年で2回目となる「ご当地!絶品うまいもん甲子園」。主宰は、農林水産省/一般社団法人全国食の甲子園協会。そしてこの大会をプロデュースしているのが、「ノギャルプロジェクト」を代表する藤田志穂氏。「ノギャル」とは、「農業するギャル」の略称。マーケティング会社の経営経験を活かし、食の安全を考えて若者が農業に興味をもつキッカケ作りに励んでいます。

「うまいもん甲子園」の出場対象は、農業系高等学校約360校、水産系高等学校約50校合わせた約410校。地元の高校生が地域の食材をつかってオリジナルのメニューを考え競います。体験型課外授業、商品化、被災高校復興等 を通して、農林・水産系高校生の夢の舞台を創造するという熱い企画。

地域復興といえばB級グルメを想い出します。以前、B級グルメのネーミングと商標登録についてまとめましたが、各地で地域ブランドの活性化と保護が進んでいます。その点、「うまいもん甲子園」では若者の視点で地元を盛り上げようとする試みが興味深く、独創的なアイデアが楽しめます。食べてみたいな~と想うメニューばかり^^。なぜならメニューのネーミングもうまいからです。若者ならではのオモシロさを感じます。

そこで第2回うまいもん甲子園の決勝大会に進出する12校のメニューのネーミングについてをまとめました。

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1.かきポン酢ペペロンチーノ(北海道厚岸翔洋高等学校)

北海道の厚岸(あっけし)はかきが名産。あっけし牡蠣まつりまであるくらい。そんな名物のかきとポン酢とペペロンチーノを組み合わせた逸品。聞いただけでもよだれが出そうです。

2.めじゃーイガメンチ棒(青森県立柏木農業高等学校)

イガメンチとは、青森津軽地方の郷土料理で、すり身にした魚(アジ、サバ、イカなど)、野菜、調味料を混ぜてつみれにし、揚げる、焼く、茹でるなどの方法で調理したものです。「めじゃー」は「メジャー(major)」をひらがなで表現したものだと想います。イガメンチを「めじゃー」にする意気込みに期待大です。

3.伊達なハイカラぎょーざ(宮城県農業高等学校)

宮城県といえば「伊達政宗」。これが由来とも言われ、見かけだけでなく中身が伴っているものを意味する「伊達(だて)じゃない」というコトバをうまく使ったメニューのネーミング。

4.ころころ茶づけ(群馬県立勢多農林高等学校)

群馬で養豚された「上州麦豚」を、知名度をあがるために食材につかったようです。さらに群馬の梅「紅の舞」をペースト状にしてお茶漬けにしたもの。食欲が増しそうです。

5.アスパラにょきっと!餃子ブレット(栃木県立宇都宮白楊高等学校)

栃木ではアスパラガスの生産が盛ん。そのアスパラを強調するがごとく、両端から先っちょが「にょきっと!」出ている餃子ブレットは気になります^^ 

6.マグコロカレーパン(静岡県立焼津水産高等学校)

焼津産のマグロとコロッケとカレーパンの組み合わせは斬新です。

7.~明治用水の恵み~日本デンマーク寿司(愛知県立安城農林高等学校)

ネーミングだけではなんなのかナゾなところが気になります(^^;

8.ほん奈良!!カレー(奈良県立磯城野高等学校)

関西弁「ほんなら」(標準語「それなら」)の「なら」と「奈良」を引っかけたネーミング。ほんなら食べてみようか~となりますね♪

9.闘牛ブリバーガー(島根県立隠岐水産高等学校)

島根県では、隠岐の島の「闘牛」が観光名物の一つです。また「寒ブリ」も有名です。食材は、牛?ブリ?どっちなのか気になります^^;

10.マハタぷるるん丼(愛媛県立宇和島水産高等学校)

地域食材の高級魚マハタのアラを活用。マハタにはコラーゲンが多く含まれおり、さらにテングサをつかってプルっとする食感に仕上げたことから、女性の肌が「ぷるるん」とする想いを込めて名付けたようです。食材と食感と食べた後の効果のシズルをうまく表現しています(参考:ネーミングがヒトに与える3つの影響

11.クマロコ(熊本県立鹿本農業高校)

わかりやすい。「熊本県のロコモコ」を略して「クマロコ」。シンプルで勝負!

12.ムルうるまジャージャー麺(沖縄県立中部農林高等学校)

「ムル」とは沖縄弁で、「全部」という意味。沖縄県立中部農林高等学校が「うるま市」にあることが由来だと思います。

≪ピッタリナまとめ≫

料理は見た目のみならず、ネーミングの文字感や音の響きが大切です。食べる人にメニューの特徴や食感をイメージさせることがポイントでしょう。

2013年9月25日

著者 ゆうすけ

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