アパレル業界は要注意!ブランド名がアジアで先取り商標登録されるリスク
アジア内での陣取り合戦が続いています。今回は、中国が韓国に攻めているという話です。
photo credit: thinkretail via photopin cc
商標件数の増加はマーケットの拡大を示唆
中国人による出願のうち、・・・アパレル関連の商標が1487件・・・。アパレル関連の出願は2009年に220件、10年に263件、11年に312件、12年に293件、13年に399件と推移した。
<引用:2014/10/30 xinhua.jp 「韓国で中国人による商標登録出願が増加、アパレルなど幅広く―中国報道」>
このうち何件がパクったブランドかわかりませんが(ないことを祈ります笑)、いろんな意味で注意は必要ですね。
まずは中国人が日本のブランド名を韓国内で先取り登録されるというリスクです。つい最近も、韓国で北海道の地名「十勝」のローマ字版「TOKACHI」が先取り登録の申請がされたというニュースがありました。
先取り登録されると、いざ韓国にマーケット進出するときに、先取り商標登録の持ち主から、文句を言われます。そのブランド名を韓国内で使っちゃダメダメ!使いたかったらお金払ってね!って。そうなると、先取り登録を取り消す作業や裁判やらで無駄なコストが発生するというリスクが生じます。
さらに先取り登録しても持ち主がおとなしくしてればいいんですが、超ダサい洋服とか靴とかそのブランドイメージをぶっ壊す商品名として使ったら手に負えません。つまり韓国内ではそのブランド名の信頼が下がるというリスクです。これの被害額は想定できません。他国に飛び火したらさらにガツンときます。
≪まとめ≫
アパレル関連の会社なら、アジアでのブランド調査は定期的にやっておくことをオススメします。また輸出入ビジネスにとってもブランド名の商標登録のリスクは同じです。
<関連記事>日本の商品名や地名が海外で商標登録を先取りされてめちゃ痛い事例のまとめ
2014年10月31日
著者 ゆうすけ
関連記事
-
ピコ太郎さんも驚きの商標トラブル!エイベックス社が巻き込まれた状況を図解
ピコ太郎さんの話題は2017年になってもまだまだ衰えるところを知りません。話題性
-
地域の知財活動に役立つサイトまとめ
日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをしていますが、特許庁は経済産業省の
-
ハッシュタグの商標戦略の考察
先日、「ハッシュタグも知的財産--商標登録する海外企業」という興味深い記事が公開されていまし
-
「必殺技」の商標戦略の考察
バンダイが「必殺技」を商標出願したというニュース(2016/3/15)が報じられました。ゲーム業
-
ジェネリック家電のコピーを防ぐ特許戦略
photo credit: blood test via photopin (license)[/