弁理士2次試験後から合格発表まで約2か月半は人生で一番悶々とした日々
この記事を見ている論文試験の受験生の皆さん、おつかれさまでした。選択科目試験が免除の方々は、一段落といったところでしょう。一方、選択科目試験を受験する方々は、さらにもうひと踏ん張り、ぜひがんばってください。
photo credit: ariellie calderonie via photopin cc
再現答案をつくって自己採点した
論文試験直後、一般的に受験生は自分が提出した答案の再現を書きます。このことを受験界では「再現答案」なんていったりします。なぜこんなことをするかというと、忘れないうちに書き出し、それをつかって自己採点するからです。
論文試験の本番では、まず論文の構成を無地のA4試験に箇条書きします。論文といっても、大学受験の小論文とは違い、弁理士がお客様から相談されるような事例問題や法律の立法趣旨を論述します。だからいきなり答案なんて書けないため、構成を考えた後に文章化するんです。
そのため再現答案は、答案の構成が見ながらつくります。この構成がしっかりしていれば、再現答案の精度も高いため、合格に近い答案といえます。逆に構成がちゃんと書けていないと、再現答案の精度が低いばかりでなく、合格から遠い答案ということになってしまいかねません。
ぼくはみんなから落ちると思われていた
そんなわけでぼくは選択試験が免除されていたので、さっそく再現答案の作成に取り掛かりました。答案の構成づくりは得意だったし、前の記事にも書いた通り、本番では火事場のクソ力を発揮して、けっこういい回答が書けたと自己評価していました。
そしてできあがった再現答案を友人の受験生たちと見せ合いっこしたり、ゼミの先生に採点してもらったりしました。すると、友人ばかりか先生までも、ぼくは落ちると思っていたそうです(先生からは後日談です)。
なぜなら友人の多くが回答した内容とはズレていたというのです。そんなバカな~と思いながら友人の話を聞いているうちに、ムム!これはまずいのか~><と不安になってきました。本番では合格の神が舞い降りた!と思いましたが、それすら信じられなくなりました。
人生で一番悶々とした日々からの脱出
そんなわけで自信があった2次試験の雲行きが一気に怪しくなりました。それからはネットで論文試験の情報を検索しまくって、自分の回答と同じ内容の受験生はいないかとか、自信がなかったにも関わらず合格していた受験生の体験談がないかとかを探す日々。
弁理士2次試験の本番は7月第一週の日曜日、合格発表は9月の第三週くらい。この約2か月半は本当に生きた心地がしませんでした。なにをやっても中途半端で、試験結果が気になる毎日。そして合格を祈る日々がつづきました。
そして待ちに待った合格発表の日。当日の午前10時に合格発表者の一覧が特許庁1階の掲示板に張り出されます。ぼくは見るのが怖かったので掲示板を見に行かず、12時にアップされる特許庁のホームページでの合格発表を確認することにしました。震える手と心臓をおさえながら画面をゆっくりスクロールしていき、自分の受験番号を見つけた瞬間、ようやく霧が晴れた気分でした。
≪まとめ≫
合格発表の日を待つことも受験の大切な一部です。その間は気をしっかりもって日々を過ごさなければなりません。本当にタフな試験だな~と思いました。でもその分、終わった後の達成感はひとしおです。
2014年7月5日
著者 ゆうすけ
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