弁理士試験は3次まで!最終の口述試験が鬼門な3つの理由
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最終更新日:2014/11/15
弁理士試験談
そろそろ2014年の弁理士試験も佳境に入ってきたようです。もうすぐ3次試験がはじまりますね。そして最終の口述試験、これがまた侮れないんです。ぼくは一度コケてるんで、その怖さとコケたときの辛さを痛いほど味わいました。
7~8年前までは、3次試験なんて楽勝!だって9割以上受かるじゃん!って言われていた消化試合的な試験が、今では合格率7割まで下がり、もはや鬼門となってしまいました。
そこで弁理士の口述試験とはどんなものなのか?どうすれば受かり、どうなっちゃうとコケるのか?という観点で、鬼門となった3つの理由をまとめました。
photo credit: Yoshi Shih-Chieh Huang via photopin cc
暗記力がものを言う
口述試験とは面談形式で、試験官(2~3人)の問いに答えます。そしてこの問いの中には、例えば「特許法第〇〇条はXXという規定ですが、その内容を正確に答えてください」なんていう問われ方をされるときがあるんです。
この「正確に」というのが厄介で、例えば法律文書ではそれぞれ使い分けがある「及び」と「並びに」、「又は」と「若しくは」を間違えてはいけないとか、「してもよい」と「しなければならない」を言い間違えてはいけないとか、日常生活ではありえない問い方をされることがあります。
どうしてもわからないときは目の前の机に置いてある条文集を開いてもいいんですが、回答するときは閉じなければいけません。だからなんとしても暗記しなきゃいけないんです。
論理的思考が大切
んじゃ法律文を全部暗記すれば受かるのかというと、そうではありません(っていうかそもそも全て暗記なんかできませんが)。ときには事例問題も出されるからです。
そして事例問題の中には、滅多に使わない法律文をからめたり、実務ではほとんどお目にかからない事例だったりするわけです。そんなこと考えたこともねー!って心の中で叫びたくなります。
でもそうなったら論理的思考で乗り切るしかありません。今まで勉強してきたことを思い出しつつ、試験官から助け船(ヒント)をもらいながら回答するのがコツです。
落す気満々
まー結局のところ、これが最大の理由のようです。”正確”に暗記して回答させたり、ありえない事例問題を出したりするのは、網の目の粗いザルでふるいにかけているようなもんです。
これは法曹界を盛り上げるために急増した弁護士さんと同じです。知的財産業務の活性化を図るために、近年では最終合格者を急増したんです。そして今では弁理士登録者数が10000人を超えました。
しかしそれだと経験が浅い若手弁理士が増えるため、業務の質が下がる!と大先生たちが言い始めたんです。そのため数年前から弁理士は資格を継続するために単位性を取り入れたり、Eラーニングシステムを充実させたりしています。そんな業務の質低下の防止を狙って合格者を減らそうとして傾向のようです。
≪まとめ≫
というわけで、3次試験が鬼門になってしまったことで喜んでいるのは、弁理士試験の予備校かもしれません。昔はなかった口述試験対策口座なるものが各予備校で開催されているからです。
では2014年の口述試験の受験生の方々、がんばってください!
2014年10月17日
著者 ゆうすけ
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