弁理士短答試験の不合格者が論文試験終了までにすべき3つのこと
まずは短答試験おつかれさまでした。試験終了後の夜はきっと他のことができないくらい疲れているんじゃないでしょうか。せめてこの日の夜くらいはゆっくり休みましょう。受験生だって休息は必要です。また当日の解答速報で一喜一憂する人もいるでしょう。それも仕方がありません。がんばった人ほど合否が気になるし、もしダメだったら悔しいもんです。
翌日には特許庁から正式な回答がでるはずです。そこではじめて正確な回答ができます。自己採点したくない気持ちもわかりますが、ここは一つ歯を食いしばってやるべきです。合格でも不合格でも現実を受け入れた方が次への一歩を踏み出しやすいからです。合否を気にした状態で勉強してもに身に入りません。
そこで本当に残念ながら弁理士短答試験で不合格だった人が論文試験終了までにすべき3つのことをまとめました。来年の合格をつかみ取るための参考になれば嬉しいです。これはぼくが受験当時にしてきたことなので、やる気がある人には絶対におすすめです。
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1.短答試験の復習と弱点分析をする
まずはとにかくなんでダメだったのかを冷静に分析してください。問題は60問、選択肢が5つ(?)だったら、60×5=300問をちゃんと一つずつ復習します。
短答試験が苦手な人がやってしまいがちなのは、正解の選択肢ししか見直ししないことです。これではなぜ自分が語頭の選択肢を選んでしまったのかがわかりません。むしろ大切なのは誤答の選択肢のどこがひっかけだったのかを理解することです。わからなければ模範解答を見てもいいですが、はじめは条文集や青本で確認しましょう。
また正解した問題であっても、自信がなく勘で選んだらたまたま正しかった問題もちゃんと復習すべきです。短答試験の問題が論文試験に出ないなんてことは全くありません。
2.論文直前答練・論文模試に参加する
短答試験がダメだったから一休みしよう、と思った瞬間、来年の合格が遠のきます。なぜなら来年の受験でライバルになるのは、今年の論文試験で不合格だった人たちだからです。この人たちと短答試験で不合格だった人たちとの決定的な違いは、論文試験まで勉強量です。短答試験から論文試験までの間で、論文式に苦手だった人も実力がグッと伸びます。だからここで差をつけられると来年リカバーするのが難しいわけです。。
ぼくは2回目に受けた短答試験に落ちましたが、論文直前答練と論文模試には参加しました。そして論文直前答練では優秀答案として紹介されたり、論文模試ではトップ10入りしたりしていました。ここでの修行が論文試験一発合格につながったと自負しています。
3.論文試験当日に同じタイムスケジュールで(昨年の)過去問を解く
さらに論文試験を受けたことがある人と受けたことがない人との違いは、その雰囲気を体感しているか否かです。論文試験を体感している人は、長文問題でパニクッたり簡単と思いきや題意把握ミスをしたりした経験値を持っています。この経験値の有無は次の試験に大きな差になります。
ここでも短答試験不合格者は論文試験受験者に食いついていくべきです。ではどうやって食いついていくかというと、論文試験当日に同じタイムスケジュールで過去問を解くんです。過去問はどの年代のものでもいいと思います。1回解いたからもうやる必要がない、というくらいのレベルの人なら短答試験は合格しているはずですから。また場所はしずかな図書館や予備校の自習室がいいでしょう。
つまり論文試験の完全なシミュレーションです。ぼくは勉強2年目の論文試験当日に、某受験機関の自習室で過去問を解きました。だから当日を想定してお昼ご飯を持参して自習室の休憩室で食べたり、試験問題が配られるまでの空き時間を想定して弱点をまとめたメモ帳で勉強したりしていました。
≪まとめ≫
弁理士試験のゴールは最終合格です。だったら短答試験で不合格したことが来年のプラスになる行動をしなければなりません。だから論文試験対策をすべきなんです。どうせ来年やらなきゃいけないなら今年からやったほうが絶対得です。
2014年5月25日
著者 ゆうすけ
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