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人気のお土産「カリカリまだある?」に学ぶ、ヒットの条件とネーミングの効果

公開日: : ネーミング開発

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「地域発ヒット商品のデザイン」でぼくが書いたコラムでも事例として取り上げた北海道土産で人気の「カリカリまだある?」。販売元は株式会社YOSHIMI。

特許庁が発行する「知的財産権活用企業事例集2014」でも紹介されていたので、商品がヒットする条件とネーミングの効果ポイントをまとめました。

©画像 株式会社YOSHIMI

消費者目線でパッケージのデザインやネーミングを考える

デザイン、価格、味及び時流の4つがヒット商品を生む条件。

消費者がおみやげ品を購入する際に、最も重視するのがパッケージのデザインやネーミングである。「カリカリまだある?」は、既に4回デザインを変えており、シンプル化が進んでいる。商品開発は、最初に、今までにないシェフ自慢の味に仕上げる。そして、商品化をイメージして、自ら書き留めたスケッチを基にパッケージのデザインやネーミングを決定。その後、消費者がいくらであれば購入するのか、原価を計算して販売価格を決める。 

「カリカリまだある?」は、最初の商品企画で商品名は「カリカリ」であった。開発中に勝山社長がビールを飲みながら2袋食べた時、奥さんに「カリカリまだある?」と聞いたことをそのまま表現したことで、大ヒットにつながった。

<引用>特許庁「知的財産権活用企業事例集2014」株式会社YOSHIMI(北海道札幌市中央区)

ネーミング開発のきっかげが、伊藤園の「おーいお茶」とまったく同じだったのに驚きました。「おーいお茶」のネーミングは、テレビCMでお父さんがお母さんにお茶をお願いしたシーンのひと声から生まれものなんです。

このように会話形式のネーミングは記憶に残りやすい効果が高く、商品もヒットしやすいようです。

<関連記事> ニューロマーケティングで「なんとなく」脳に伝わるネーミングのつくり方

≪まとめ≫

パッケージやネーミングの開発秘話はストーリー性があってとても共感できるし、参考になります。パッケージやネーミングを決めるときは、その過程もちゃんと記録に残すと商品への共感度が増すでしょう。

2014年3月30日

著者 ゆうすけ 

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