ネーミングにヒトの感覚を刺激するキーワードをつかうとヒット商品になりやすい!
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ネーミング開発
思わず見てしまう、買ってしまう、気になってしょうがない、忘れられない、〇〇〇といえばあれ!みたな商品って誰にもあるはずです。そのとき必ず思い出すのがネーミングです。だからネーミングはマーケティングに不可欠な要素であり、商標登録で守るべきなんです。
photo credit: Gemma Bou via photopin cc
「甘栗むいちゃいました」もネーミングの効果大
あのかたい皮をむきたくないから食べない!という人もけっこういるんじゃないのではないでしょうか。少なくともぼくはそうでした。そんな手間を省いた天津甘栗のヒット商品といえば「甘栗むいちゃいました」でしょう。
■ネーミングの効果も絶大
まずは98年11月からJR駅売店「キオスク」、翌99年3月から静岡県のコンビニでテスト販売したところ大反響。いずれも予想を超える売れ行きで、これはイケると確信し、00年2月に全国発売へ。結果は、見事なスタートダッシュ。初年度(00年)から90億円も売り上げた。この大ヒットを受け、他社も続々参入。甘栗菓子市場は大きく拡大した。<引用:2014/4/14 日刊ゲンダイ「「甘栗むいちゃいました」は一口サイズのチョコがヒント」>
綿密な商品設計(一口サイズ)、流通を考えたパッケージ(アルミ包装)、そしてそれらの特長を表現したネーミング、いずれもヒット商品には欠かせません。
ヒトの感覚を刺激する新・三大ヒットネーミング
というわけで、どうやらヒトの感覚を刺激するキーワードをネーミングにつかうとヒットしやすいと言えそうです。特に飲食品ならほぼ間違いなさそうです。
<ヒトの感覚を刺激する新・三大ヒットネーミング>
1.甘栗むいちゃいました・・・皮をむかずに食べられる手軽感
2.カリカリまだある?・・・繰り返し聴きたくなる食感
3.おーいお茶・・・一服したくなる休息感
「カリカリまだある?」は、最初の商品企画で商品名は「カリカリ」であった。開発中に勝山社長がビールを飲みながら2袋食べた時、奥さんに「カリカリまだある?」と聞いたことをそのまま表現したことで、大ヒットにつながった。
<引用>特許庁「知的財産権活用企業事例集2014」株式会社YOSHIMI(北海道札幌市中央区)、人気のお土産「カリカリまだある?」に学ぶ、ヒットの条件とネーミングの効果>
島田省吾さん出演のテレビCMでのセリフ「お~いお茶」をネーミングに採用したことで、日本人が持つ緑茶のイメージ「家庭的なぬくもり」が「エピソード記憶」として働くばかりでなく、お父さんに「おーいお茶」と呼ばれたらお茶を入れる「手続き記憶」が働きやすいため、ユーザーはなんとなく買ってしまうように脳が活動したんだと思います。
≪まとめ≫
ネーミングさえよければ売れるというわけではなく、商品自体が優れていないとヒットしないことも間違いないでしょう。だからいい商品なのに売れないという残念なことにならないよう、ネーミングをうまく活かしてほしいなって思うし、ちゃんと保護してほしいなって思います。
2014年4月14日
著者 ゆうすけ
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