石橋を叩いてもしょうがない!石橋を自分でつくりながら渡る時代がきた
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石橋を叩いて渡る、ぼくも以前はそんな人でした。基本的には、やる前は悲観的に、やりはじめたら楽観的に考えるタイプです。京セラ創業者の稲盛氏の言葉にもあります。
しかし石橋を叩いているときは決して前向きな時間を過ごしているとは思いません。それなら叩くような石橋を渡るんじゃなくて、自分でつくりながら渡るという選択肢もありだと思うんです。
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できあがった橋を叩いてもつまらない
石橋を叩くということは、既にできあがった橋を渡ろうかどうか考えているということになります。つまりそれは新しい橋ではなく、ひょっとしたら超陳腐化した橋かもしれません。
そうした「王道」は、王道であるがゆえに、歩んでいったとしても人並みの成果しか出すことができません。人間には固有の性格や志向性がありますから、一般的な王道が、自分にあっているともかぎりません。(p102)
できあがった橋だとしても、大地震(リーマンショックとか)で壊れるリスクはあります。また渡り切ったとしても、そこには地獄(ブラック企業とか)が待っているかもしれません。さらにはじめは盛り上がってたとしても、そこでまた新しいことをはじめないかぎりいつか必ずさびれていられなくなります(リストラとか)。
そう考えると、できあがった橋を叩いて渡るということ自体、つまらない時代遅れのことだと感じています。
ネットのおかげで自分で橋がつくれるようになった
それなら自分で橋をつくりながら渡ったほうが、悔いなく楽しい人生をおくれるじゃないか?というのがぼくの問題提起です。自分で考えてつくった橋なら小さくても納得がいくでしょう。
・・・「ここは自分の居場所で、ここなら自分は勝てるんだ」と、自分の存在意義を感じることができる場所に身を置けば、自然とその場所が好きになり、いつしか情熱を抱けるようになります。(p92)
昔だったら、どこに橋をつくるべきか?どんな材料をつかうべきか?どんなデザインにすべきか?はじめから自分で決めないといけないから大変だったと思います。でも今はネットのおかげで、橋の場所や材料やデザインの情報を簡単に手に入れることができるわけです。
ネットの可能性はどんどん拡がっています。自分の橋をたくさんつくっておくことがリスク回避の時代でしょう。
つくりながら渡ろう
はじめてつくるときはどんなものであろうと不安がつきものです。本当につくれるのか?つくって失敗しないか?計画を悲観的にとられることは大切なことです。
注意すべきは、彼らが生み出した方法を端に真似するだけではダメだということです。個別の方法を真似するだけでは、二番煎じです。そうではなく、「誰もやっていないことを誰よりも早く実験する」という「姿勢そのもの」を真似することが必要なんです。(p136)
それならつくりながら渡ればいいんです。これは見切り発車とは違います。見切り発車の場合、もし方向が間違っていたら、何も残りません。一方、つくりながら渡った場合、もし途中でこわれても、その個々の材料は残るし、なにより橋のつくり方を学べるわけです。これが最大の違いです。
しかもネットのおかげで、昔よりも簡単に、つくりながら渡れるようになりました。ユーザーの反応をみつつ、その橋の方向性、材料、デザインを修正することで、途中で壊れることのない橋を誰でもつくれるようになったと、ぼくも体感しています。
≪まとめ≫
いろんな橋があっていいと思うんです。とにかく一つ、自分で橋をつくってみることが大切です。その体験は何にも変えられない財産となるでしょう。
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2014年3月9日
著者 ゆうすけ
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