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ドラえもんのひみつ道具から学ぶネーミングのアイデア

公開日: : 最終更新日:2014/01/04 ネーミング開発

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photo credit: BFLV via photopin cc

最近すっかりご無沙汰していたドラえもんですが、今回「仕事のアイデアはみんなドラえもんが教えてくれた(渡邊健太郎氏著)」という本を読んで、なるほど~と想いました。

というのも、たしかにドラえもんのひみつ道具のネーミングは、わかりやすいしオモシロいものばかりです。

たとえば「どこでもドア」は、ドアをあければどこでも行けるのかなってウキウキするし、「タケコプター」は、竹とんぼでヘリコプターのように飛べるのかなってワクワクします。

そしてこの本では、ヒット商品の事例をドラえもんのひみつ道具の特徴に置き換えて紹介しているため、読みやすくフムフムと勉強になりました。

そこでドラえもんのひみつ道具から学ぶネーミングのアイデアをまとめました。

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サイズが伝わるネーミング


普通のサイズで売れなければ、大きくするか小さくすることで突破口が見えてくるかもしれません。その際、ネーミングでサイズが伝わるとイメージしやすくなります。

・夢のバケツプリン®

バケツプリン」(さんま亭)は、バースデーケーキの代わりに大きいバースデープリンをつくったのが切っ掛けです。一般的にプリンは小さいバケツ型の容器に入っているため、「バケツプリン」というネーミングは、大きさだけじゃなくちゃんとプリンの形を想い出せます。

・ナノファルコン(NANO‐FALCON)® 

ナノファルコ」(株式会社シー・シー・ピー)は、赤外線でうごく世界最小のラジコンヘリコプター。ラジコンのヘリコプターといえば広い公園とかじゃないと飛ばせないものと思われがちですが、「ナノファルコン」は手の平サイズで安定性があるため、机など狭いスペースでも十分に楽しめます。

大人用/子ども用が伝わるネーミング


もともと子ども用だったのを大人用にしてみる、また大人用だったものを子ども用にしてみる。そうすることで、新たな価値が生まれるかもしれません。

・おとなの〇〇(例:おとなのふりかけ®、大人のキリンレモン®、大人のトッポ®) 

1960年代までは大人の食品とされていたものの、高度経済成長で食卓が豊かになったことから、いつの間にか子ども用の食べ物と思われがちだったふりかけ。そこであらためて原点回帰をねらったのが「おとなのふりかけ」(永谷園)です。

またレモンにのおいしさにこだわり大人が満足するおいしさとカロリーゼロを両立した「大人のキリンレモン」(キリン)や、抹茶・ティラミス・ストロベリーショコラ・ホワイトバニラなどワンランク上の味が楽しめる「大人のトッポ」(ロッテ)などもあります。

・こども〇〇(例:こどもびいる®、キッザニア®) 

子どものころ、大人のものに憧れていました。まだ早い!ってよく言われたものです。その代表がお酒。特にビールは、おいしそうに飲むお父さんの姿が印象的です。そんな幼心に答えたのが「こどもびいる」(友桝飲料)。商品開発で力を入れたのは、見た目ものどごしもよい泡立ちです。

また表現はちがうものの、大人の仕事を疑似体験できる人気テーマパーク「キッザニア(KidZania)」(キッザニア)は、「子供たち」を意味する「キッズ(kids)」と、ラテン語で「~の国」を意味する「アニア(ania)」とを組み合わせた造語です。

単機能(〇〇専用)が伝わるネーミング


ハイエンドではなくローエンド、つまりシンプルでわかりやすく最小限の機能で使えるものが求められる時代です。機能を絞っているため市場はニッチですが、その分ライバルがいないためヒットする可能性大です。

・ポメラ(pomera)

ポメラ」(キングジム)は、いつでもどこでもすぐキーボードで「メモる」、テキスト入力機能に特化した小さくて軽いメモ帳のヒット商品です。「ポメラ」は「ポケット メモ ライター」の頭文字を組み合わせた造語です。

・計量みそマドラー 

計量みそマドラー」(オークス)は、「いつもの味が手軽に作れる」をコンセプトにした料理器具のヒット商品です。先っちょをお味噌に刺してくるっと回すとお味噌がとれ、そのまま先っちょを鍋に入れればお味噌がとけてかき混ぜられる機能と用途が伝わります。

≪ピッタリナまとめ≫


ネーミングの重要性を、著者の渡邊氏は以下のように語っています。

物を売るときに最も大切な要素は何だと思いますか?物の中身、デザイン、値段、売る場所、宣伝・・・いずれも重要なことですが、売れるものにするための最重要課題は、実は「名前」なのです。ヒット商品を連発している会社は、時間も人もお金も惜しみなく投入してこれぞという名前をひねり出しています。商品やサービス名は最初に目に飛び込んでくるもの。第一印象はそれで決まるといっても過言ではない。いわば、商品を売り込む最大のチャンス。売れるものを作る会社はそこをよく心得ているわけです。(p63)

ドラえもんのひみつ道具はネーミングのみならず、商品企画にも役立ちます。しかしその数約1300。一つずつ見るのは大変だし、見ただけではヒントを得にくいと思います。そこでまずはこの本でひみつ道具からヒントを得るコツを学ぶことをオススメします。

仕事のアイデアはみんなドラえもんが教えてくれた

2013年8月22日

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