ネガティブワードでもヒットするネーミング戦略-『うそ』編
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最終更新日:2014/01/03
ネーミング事例研究
【ネガティブなキーワードでもヒットするネーミング戦略とは?-『うそ』編】
「うそついちゃいけません!」「うそは泥棒の始まりだよ。」「うそついたら針千本のます!」
こんな言葉を小さいころによく聞かされた覚えはありませんか?
「うそ」と聞いて真っ先にいい気分になる人はまずいないと思います。
どちらかといえば、悪いイメージ、マイナスなイメージ、罪悪感、といったネガティブな印象をお持ちではないでしょうか。
しかしネガティブなキーワードは、ヒトの記憶に残りやすい言葉です。ヒトは、楽しかったことよりも辛かったり悲しかったりした記憶のほうが鮮明といいます。
これは苦痛や悲しみといったマイナスの感情のほうが、ヒトの生命を維持したり自己を保ったりする上で重要だから脳に焼き付いていると科学的には言われています。つまり自己防衛ということでしょうね。
だからネガティブワードをネーミングに用いるのはリスクが高いものの、うまく活かせればヒトの記憶に残るヒットネーミングになる可能性があると言えます。
ではどうすればネガティブワードをうまく活かせるでしょうか?
それは簡単です。そのネーミングに対し、ヒトが思わず納得してしまう使い方をすればいいんです。確かにね~、そっか~、なるほど!とヒトに思わせられればいいんです。
そんなネガティブキーワードの代表格『うそ』を上手く活かし、人々を思わず納得させてしまったヒットネーミングがあります。
それは、『ウソ読みで引ける難読語辞典』です。
この辞典は、「海豚」とか「西瓜」とか、一見して読み難い漢字に対して思わず間違えてしまう読み方に沿って作られています。この例で言えば、「海豚」は「うみぶた」、「西瓜」は「にしうり」となります。ちょっと笑っちゃいますよね^^
思わず間違ってしまい照れている人に対し、「ウソ読みじゃん!」というネガティブな一言でツッコミを入れることにより、その場が和やかなムードになるシーンを思い浮かべることができます。
『ウソ』というネガティブワードが活かされたヒットネーミングの好事例です。
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