こんな弁理士にはなりたくない3つの欠点
弁理士は日本に約1万人います。これは国家資格の中では少ないほうです。弁護士は約3万3千人、税理士は約7万5千人です。
今のところ、この差は納得です。そもそも弁理士ってなにするのかあまり知られてないくらいですから。
でもそれじゃダメだと思うんです。もっと求められる存在になるべきだとぼくは考えてます。そして求められる存在になるには、お客さんとの信頼関係につきるはずです。
そこでこんな弁理士にはなりたくない3つの欠点を考えてみました。
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専門用語ばかりつかう
法律名とかその言葉を使わないと説明しようがないことならまだしも、ちゃんと考えれば言い換えられることすら専門用語で説明するのは自己満足に過ぎません。
ただでさえアイデアやデザインなど実態がないものを守ろう・活かそうというときに、難しい言葉や専門用語でで説明されて理解できるわけがありません。煙にまかれるってやつですね。
っていうか、専門用語しか使えないということは、その意味をちゃんと理解していないからそれでしか説明ができないんじゃないかって思っちゃいます。
リスクをちゃんと伝えない
事が重大なほどリスクは伝えるべきです。特許がとれないリスク、ケンカに負けるリスク、情報が流出するリスク、知的財産を活用するにもいろんなリスクがつきものです。
でもそのことを言わずに仕事だけ受け、悪い結果になったのは運が悪かったとか仕方なかったというのは、プロ失格だと思うんです。計画は悲観的にし、実行は楽観的にすべきではないでしょうか。
それにリスクを伝えることは決して自分の無能さの言い訳ではありません。先に伝えておくことで、大きなトラブルを回避することは、お客さんにとって何よりも大事なことのはずです。
判断の根拠がない
弁理士はお客さんの相談を聞き、この先どうすべきか?どうなるか?を判断します。だから結論をだすには、過去の特許や裁判例やネットを検索し、判断の根拠を探します。
判断するには根拠が不可欠です。そしてそう判断した理由を根拠と共に示すべきだと思います。根拠がない判断は、その弁理士の個人的な意見に過ぎません。
だから根拠もわかりやすく伝えられるように整理しておくべきでしょう。
≪まとめ≫
これらは弁理士に限らず全ての専門家に言えることだと思いますが、自分自身の戒めにしています。少なくともこの3つの欠点は持たないように心がけています。
2014年11月22日
著者 ゆうすけ
<参考>
・弁護士数の推移(1950年~2013年)
・全国の税理士会、税理士登録者数
・日本弁理士会会員の分布状況
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