特許は人々の生活を豊かにするのか?ラブストーリーに置き換えた問題提起
特許は本当に必要か?人々の生活を特許戦略で豊かにできるのか?と日々考えています。今のところ、ぼくの答えはノーです。特許自体は生活を豊かにするものではないでしょう。
しかし生活を豊かにするためには避けては通れない取り組みであることは確信しています。これをないがしろにすると、豊かになれるチャンスを失うリスクがある。ここでいう豊かさとは、金銭面のみならず、精神面も含みます。
そこで特許戦略の意義をラブストーリーに置き換えて考えてみました。くだらないかもしれませんが、お時間があればご覧ください。
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特許戦略とラブストーリー
トニーは小さいときから工作が大好きで、暇さえあればガラクタを集めて何かつくっていました。でもトニーにとって嬉しかったことは、ママの困っていることを自分の工作で解決してあげたことでした。
たとえばママが台所で立ちっぱなしで料理すると腰が痛いといったら、中腰でも作業できるイスを作ったり、パパのいびきがうるさくて寝られないといったら、熟睡して寝返ったら自然に外れる耳栓を作ったりしていたのです。
そんな幼少時代を過ごしたトニーは、自分がつくったもので誰かを助けたい、幸せにしたい、それが自分の喜びであることに気づきました。そのため小学校でも中学校でも自分の周りにいる人たちに役立つものを作りつづけました。
そして高校生になったある日、トニーは今までにない感情を抱きました。それはクラスメイトのサリーに対する恋心です。この子の力になってあげたい、そしてずっと側にいたい、そんな気持ちになりました。
そのためトニーはサリーの日常生活や趣味や夢など聞いて、なにか困っていることないかな?と考えました。そしてどうやら日々の送られてくる親や友達からのEメールの整理に困っているということで、メールの整理アプリをつくってプレゼントすることにしました。
そこでトニーは今までにどんなアプリが開発されたのかを調べました。ただどれも似たアイデアで、どこをどう改良すべきか?いいアイデアが出ずにしばらく悩み、ただ時間が過ぎていくばかり。そして半年後、なんとかトニーオリジナルのアプリを完成させ、サリーにあげました。
しかしサリーはなぜか喜んでいません。それどころか何か軽蔑しているような態度。その理由を聞いたところ、トニーの友達のジョンがすでにそのアプリをプレゼントしてくれたというんです。だからサリーはトニーが他人のアイデアを真似してると勘違いしたのです。
たしかにトニーはジョンに相談しながらアプリの開発を進めました。もちろんサリーに対する自分の気持ちも打ち明けて。そうしたらジョンがぜひ協力したいといったので、プログラミングやデザインのアシスタントをお願いして、効率アップを図りました。
トニーにとっても信じられないことです。あんなに信頼していたトニーがまさか人の作品を真似して、しかも自分の好きな人にプレゼントするなんて。。。このことを説明しましたが、残念ながらサリーは信じてくれませんでした。トニーはどうすべきだったのか。。。
≪まとめ≫
それぞれの登場人物の境遇・行動・心境、これらをすべてビジネスに置き換えると、いかがでしょうか?特許戦略で考えると、いろいろ問題提起できます。このような色恋ネタでちょっとでもイメージしてくれたら、ぼくとしてはうれしいです。
2014年11月20日
著者 ゆうすけ
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