弁理士は特許・商標・意匠・著作権のどれかに特化した専門家になるべきか?
弁理士ってなに?と聞かれて一言で説明するなら、「知的財産のプロ」となります。ん~、よくわからないですね。もうちょっと細かくいうと、「特許、商標、意匠、または著作権のプロ」といったほうがわかりやすいでしょうか。
ここでなぜ「または」としたかというと、弁理士の多くが、特許・商標・意匠・著作権のうち、いずれか1つ(多くて2つくらい)に特化した専門家だからです。弁理士の業界で、特許・商標・意匠・著作権は全く別物と扱われているんです。
photo credit: Trentino as a Lab via photopin cc
自分にとってのチャネルが何かを考えるべき
こういう記事をたまに見ると初心に帰っていいですね。
心を整理して、一度に1つのテーマに集中することです。一度にあまりにも多くのことを学ぼうとしてそれに圧倒されてしまうと、失敗は目に見えています。集中すること。
<引用:2014/10/27 ライフハッカー 「情熱を見つけよう。何かの「専門家」になるための3つの簡単な方法」>
1つのテーマに集中することはとても大切です。 試験勉強のときにいろんな学校に通ったり参考書を買ったりして、結局どれも消化不良でダメだった、というのと同じです。
何か1つに特化した専門家になるのはもちろんですが、どれに特化すべきか選択するのも重要かつ簡単なことではないはずです。興味があっても稼げなければ専門家の意味がないとっても言い過ぎではないからです。
売上とはお客さんに貢献した証拠です。逆に言えば、売上なければ存在価値がないのと一緒です。だから1つのことに集中するというのは勇気がいることでしょう。
このことを弁理士に置き換えるとしたら、弁理士は特許・商標・意匠・著作権のどれかに特化した専門家になるべきだ、という結論になります。だから前々から業界でもどれかに特化する傾向が強いのかもしれません。
でも本来は、専門家にとってのチャネルが何かを考えるべきではないでしょうか。一つ一つが奥深いため手を広げすぎたら消化不良になる、という理由はどうかと思うんです。
大手特許事務所や大手企業の知的財産部をチャネルにするならば、特許・商標・意匠・著作権のうちいずれか1つに特化すべきです。大半は特化した専門家を募集していることが多いからです。
一方、スタートアップや中小企業をチャネルにするならば、特許・商標・意匠・著作権のうちいずれかに特化してはニーズに応えられないときがあります。なぜならスタートアップや中小企業では、どれが特許でどれが商標なのか?意匠ってなんだ?著作権はどうする?という相談が多いからです。
つまり自分がどんなお客さんの仕事がしたいかを考えれば、特化した専門家(スペシャリスト弁理士)になるべきか?全てに対応できる専門家(ジェネラリスト弁理士)になるべきか?が見えてくるのではないでしょうか。
≪まとめ≫
何をテーマにするかは誰をお客さんにするかによります。
2014年10月27日
著者 ゆうすけ
関連記事
-
社外弁理士に存在価値はあるのか?
先日(2016/5/16)の日経新聞に、「企業の枠越え 法実務磨く」という記事が載っていまし
-
「世界をよくする仕事」で稼ぐ著書・大澤亮氏に学ぶキャリア形成に大切な3つのこと
仕事人ならキャリアはずっと付いてきます。他の人より光るキャリアの持ち主なら、予期せず転がって
-
弁理士の仕事はどうなる?人工知能が特許調査してくれる時代とこれからの働き方
人型ロボットや人工知能が発達したら、人の仕事がなくなっちゃうかもしれませんね。 10年
-
成功体験の反省も大事!「計画された偶然性」を意識すると人生が変わってくる
しばらくブログをサボってしまいました。仕事とプライベートで何かと盛りだくさんだったため、ブロ
-
弁理士が主人公の本「ぼくは愛を証明しようと思う。」を現役の弁理士が読んだ感想
ネットニュースでこの本のことを知り、なんと主人公が弁理士!ということで、早速購読しました。モ