アプリ開発するならα版・β版での改良点を加えてリリース前に特許申請すると安心
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最終更新日:2014/10/07
特許
スタートアップで注目されてるアプリ開発。いろんなアプリが続々登場し、その中で売れるのはごくわずかな世界。だからいち早くリリースしたいものの、パクられるのも心配。。。
そういう方には以下をオススメします。
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α版、β版での改良点を加えてリリース前に特許申請
パクられるのが心配ならとにかく特許を申請しましょう、というのがぼくのオススメです。なぜならパクられるのを心配しながらビジネスやるのはつまらないからです。安心を30万円(弁理士費用)で買えるなら安いもんです。
もちろん特許になれば万々歳です。パクリ行為をやめさせるのは特許の最大のメリットです。またパクリ行為によって生じた損害賠償を請求できる点も大きなメリットです。
でもアプリの世界は似たアイデアがすでにたくさんあるので、本当にほしい範囲の特許がとれないこともあります。つまり第三者のパクリ行為をやめさせられない特許、損害賠償を請求できない特許にもなりかねません。
だとしても特許を申請しておけば、その後に似たアイデアで誰かに特許をとられにくくなります。うわ!先に申請されてるよ~、内容わかんねーし気になるわ~というハッタリをかませます。
それに特許を申請しておかないと、そのアイデアを誰がいつ考えたか客観的に証明しにくいんです。それ考えたのオレです!っていっても証明するものがなきゃ誰も信じてくれません。
だからいろんな改良点をα版・β版で見つけて、それを加えて特許申請するんです。どの機能で売れるかわからない以上、改良点を特許の申請書類に盛り込むのは戦略の一つです。
ここで一つ注意してほしいのは、α版・β版を一般公開しないということです。一般公開すると、新規性(新しいこと)という特許をとるための条件を満たさなくなるからです。
できれば友人とか利用者を限定し、内容は極秘だから内緒にします!という約束を一筆もらっておいたほうがいいです。
<関連記事>
「スタートアップ・バイブル」から学ぶ特許取得のメリットと実情
スタートアップでのオープン・クローズ戦略の選択 特許の有効活用を考える
≪まとめ≫
スタートアップに特許は不要という声もありますが、ダイヤの原石を砂漠の真ん中に捨てるようなことをぼくはすすめられません。当然売れることを前提で考えたアイデアなら、特許申請に数十万円かけても、もとはとれるはずです。特許は投資と保険の両面をかねそろえているのです。
2014年10月6日
著者 ゆうすけ
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