地域のイベント名はプラチナ名称!商標登録が先取られたときのインパクト
最近はネットの旅企画サービスとかでも地域まつりようなイベントにいく若者が増えているようです。イベントをきっかけに、その地域に観光客を呼び込む仕掛け材です。
そんなイベントの名称がパクられたら?商標登録を先取られたら?ましてや勝手に使われたら?ということを考えると、そのインパクトは大きいはずです。
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地域のイベント名はプラチナ名称
中国では近年、日本の地名などが商標登録され“本家”が自由に使えなくなるケースが相次いでいる。今年5月に開かれた最上県勢懇話会例会で、特許庁出身の講師・生越(おごせ)由美東京理科大専門職大学院教授が「新庄まつりが無形文化遺産に登録される前に、商標の高額買い取りを持ち掛けられるようなことがないよう、権利処理の必要性を念頭に置いてほしい」とアドバイスしたのを機に、市が出願準備を進めてきた。
<引用:2014/9/23「「新庄まつり」市が商標登録へ 「使えなくなるのを防ぐ」」>
今後の日本はサービス産業で稼ぐんだ!というならばなおさら商標登録は大切です。記事にあるとおり、他国が日本各地で価値のあるプラチナ名称を狙っているという話はよく聞きます。
日本が海外に進出する際、その国で勝手に誰かに商標登録が先取られててビビッた!なーんてニュースはけっこう出てます。たとえば以下のようなもの。
日本の商品名や地名が海外で商標登録を先取りされてめちゃ痛い事例のまとめ
日本の地域ブランドを守れ!「今治タオル」が中国に商標登録出願した理由
でもそれだけじゃなく、黒船が日本に来襲してくるパターンもあるんです。つまり、日本各地のプラチナ名称をしめしめと思って商標登録しちゃうわけです。
そうはいっても「新庄まつり」は前々から本家が使ってるんだから大丈夫でしょ!というのは、あくまでもまつりの名称としての話。まつりで着る衣装や販売するおもちゃについて「新庄まつり」という名称は、普通名称でもなければ、前々から認知されているわけではありません。
そのため、もし「新庄まつり」という名称が誰かに商標登録を先取られた場合、衣装やおもちゃに「新庄まつり」というフレーズを付すと、それは商標権の侵害になってしまいます。
そうならないよう、特に注目されはじめているイベント名は商標登録しておくべきなんです。
≪まとめ≫
地域のブランドってたくさんあるはずなんだけど、そもそも何にブランド価値があるのかわからないっていう状況じゃないかな~と思います。だから専門家がもっともっと地域に向けて発信すべきではないでしょうか。
2014年9月24日
著者 ゆうすけ
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