『サランラップ』の由来/意味-主婦二人の思い付きがヒット!
【料理を保存するあの必需品は主婦二人の思い付きで生まれたネーミング戦略物語】
今や日本のどのご家庭にもある『サランラップ』。発売当初(1960年)は冷蔵庫の普及率がわずか10%だったため売れ行きが伸びませんでしたが、1965年後半から冷蔵庫の普及率50%に向上し需要が伸びました。
ところで『サランラップ』はもともと軍事目的(太平洋戦線で兵士を悩ませた蚊から身を守るための蚊帳など)のためにアメリカで開発されたもの。そのため戦争が終了したとたん使い道がなくなってしまい、1940年代後半にはチーズを包装する以外の用途が見つかりませんでした。
ところがあるフィルム製造メーカーのラドウィックとアイアンズが妻のサラとアンを連れてピクニックに行ったところ、サラがたまたまフィルムにレタスを包んで持っていったことが大変な話題になりました。
「あらやだ、それいいわね~。どこに売ってるのかしら?」ってな感じに。
そこでラドウィックとアイアンズが開発した樹脂ロールを箱詰めしたものを、彼らの妻のサラとアンにちなんで商品名を『サランラップ』としました。
「サラ アンド アン」→「サラ~ン アン?」→「サラン!?」⇒『サランラップ!!!』
なお日本に『サランラップ』が入ってきたのは1952年(昭和27年)。旭化成とダウケミカル社が提携したことが切っ掛けです。
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