『舞浜』の由来/意味-本家のダメ出しがヒットの要因!?
【ディズニーが許可しなかったため変更した駅名のネーミング戦略に関する秘話】
米ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーといえば、ディズニーに関するネーミングやイラストの無断使用を厳しく取り締まっていることで有名です。このため各社はディズニー関連のネーミングを使用するとき非常に気をつかっています。それはディズニーと日本国内での経営契約を結んでいる㈱オリエンタルランドも同様です。
もともとオリエンタルランドは、浦安市に建てたディズニーランドの最寄り駅の名前を『東京ディズニーランド前駅』にしたいと思っていました。ところがこれに対して本家ディズニーがちょっと待ったコールを出したんです。なぜならディズニーのブランドイメージが崩れるから。恐らく当時はこんな会話がされていたのではないでしょうか。。。
オリエンタルランド:「ディズニーさん、駅名は『東京ディズニーランド前駅』にします。」
本家ディズニー:「いや~、オリエンタルランドさん、それはちょっと困りますな~。」
オリエンタルランド:「え~、なんでですか~???だって駅名にテーマパークのネーミング使えばわかり易くてお客さん一杯きてくれるじゃないですか~!?」
本家ディズニー:「たしかにそうなんだけどね~。でもそうすると、他のところがさ、『居酒屋〇〇〇東京ディズニーランド前駅店』とか、『スーパー〇〇〇東京ディズニーランド前駅店』とかってつけちゃうでしょ。そうするとうちのイメージ崩れちゃうんだよね~。」
そこでオリエンタルランドが考えた駅名が『舞浜』です。これは米ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのあるフロリダ州「マイアミビーチ」が由来です。つまり『舞浜』は、「マイアミ」の「マイ」を置き換えた漢字「舞」と、「ビーチ」を置き換えた漢字「浜」とを組み合せた造語です。
しかし『舞浜』の意味や響きは、「心がウキウキしてしまう海沿いにある夢のテーマパークステーション」というイメージをユーザーに与える効果があると考えられます。
本家から許可をもらえなかったものの、変更した案がヒットしたネーミング戦略の一例です。
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