弁理士からみてこの人仕事できるな~と思う3つの瞬間
弁理士が先生ってもてはやされた時代が一昔前にありました。聞くところによると、黙ってドカーンと座ってても仕事がきていたとか。ところがそんな時代はもう終わりました。弁理士は便利屋並みにフットワークを軽くしないとお客さんのスピードについていけません。
そこで弁理士からみてこの人仕事できるな~と思う3つの瞬間をまとめました。
photo credit: Lotus Carroll via photopin cc
漏れなく検討する
知的財産の仕事に関わらず、必要事項を漏れなく検討することは大切です(その優先順位や深さはいろいろありますが)。なぜなら検討漏れしたことで、他社の特許にひっかかってたとか、特許出願する前にリリースしちゃったとかっていうことが起こりえるからです。
知的財産の仕事はタイミングがとてもに重要です。いつやるの?って聞かれて、今でしょ!っ回答しない場合もあります。他社の動きや自社の開発スピードに応じて、まだちょっと待ったほうがいいです、なんていう回答をすることもあります。
そういうのもすべて漏れなく可能性やリスクを検討しているからできることです。仕事できる人は全体を俯瞰しながら、ちょっとでもリスキーなにおいがしたらそのことを突っ込んできます。それはどーなのよ?って。
納期の設定がうまい
納期の定義っていろいろあって、早ければ早いほどいいのかもしれませんが、そのスパンではちょっと。。。ってこともあります。
そのためその納期でOKかどうか見極めるために、まず納期の希望をいってきます。その希望にそれなりの根拠や理由をつけて。根拠だったら業界標準や経験則、理由だったら社内的な事情(他部署との連携など)や対外的な事情(リリースなど)です。
そしてこちらの様子を伺いながら、柔軟に納期設定をしてくれます。きっと社内に対していろいろ根回してくれてるんだろうな~ってぼくなんかは感じてしまいます。知的財産戦略もある種プロジェクトととらえると、その工程管理はとても重要です。
コストにメリハリをつけている
社内には当然予算があります。その予算内で計画を達成するためにはどうするか?は重要な判断です。だからできれば安くおさえたいという気持ちもわかります。後々予算切り詰めたくないし、追加申請なんて社内的に気まずいですし。
しかし知的財産のアウトソースは単なる下請けではないため、弁理士と有効な関係を保ちつつ、ある程度の投資は必要です。つまるところ弁理士の仕事はサービス業であり、それに見合ったアウトプットを出さざるを得ません(大量発注につきコストダウンすることはありますが)。
だから投資するときも、投資するメリットやリスクをちゃんと検討しています。漏れなく検討することとコスト意識を持つこととはリンクしているかもしれません。そしてトータルで考えて、お金をかけるべきところかどうか判断し、かけるべきところについてはケチりません。
≪まとめ≫
この人仕事できるな~と思う人と仕事すると、正直胃が痛くなるときもありますけど(笑)、テンポよく仕事が進むので気持ちがいいです。またギリギリまで自分の能力を引き出してくれてる感もあるので、成長度合いが早いです。それにできる人は腰も低く、共に成長することを積極的に求めてきます。互いの知恵を絞って会社に貢献するという共通の目的があるからかもしれません。
2014年8月13日
著者 ゆうすけ
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