新刊「地域発 ヒット商品のデザイン」(3月発売予定)でネーミングと商標登録のコラム書きます。
公開日:
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最終更新日:2014/11/15
商標トレンド
ブログのおかげでいろいろなことが起きています。今回は3月発売予定の新刊にて、お土産のネーミングの考え方について、商標登録との関連も含めたコラムの作成を依頼されました。
書籍のタイトルは「地域発 ヒット商品のデザイン」(ピエブックス出版)。主にパッケージデザインをメインコンテンツにした参考書にもなる本です。ぼくも日本各地の物産や地域独自の活動に興味をもっていて、以前もお土産のネーミングについて記事を書いたことがあります。
グラフィックデザインとパッケージデザインは別ジャンル
そこでピエブックスの担当の方にお会いして、今回のような内容でなぜ新刊を出すのか聞いてみました。すると、地域商品の話題がホットなわりに、パッケージデザインに関する本がなかったから、というコメントをいただきました。
デザインにもいろいろなジャンルがあることを先日のトークイベントで知りましたが、グラフィックデザインとパッケージデザインも別ジャンルだそうです。
たしかにグラフィックデザインといえばモチーフの造形や色のグラデーションが特徴的で、キャラのかわいらしさや商品内容のわかりやすさが特徴的なパッケージデザインとは異なります。
パッケージデザイナーがネーミングも提案
そしてパッケージで大切なのは商品名の表示です。パッと見て商品自体がわからないと他の商品の中に埋もれてしまいます。絵や写真のみで表現するのは限界があります。だから商品に合うネーミングが必要なのです。
パッケージのネーミングはデザイナーが提案するパターンが多いそうです。でもデザイナーにとってパッケージのデザインだけじゃなくネーミングも提案するのは大変です。パッケージが先か、ネーミングが先かもケースバイケースでしょう。
そういったときに今回の本のコラムを見てもらえれば、パッケージデザイナーさんのお役に立てるかなって考えています。内容としては、そもそもお土産のネーミングにどんな役割があるのかとか、地域ブランド品のネーミングのつけ方について書いています。
デザイナーにも商標登録の知識は必要
しかしネーミングを検討する上で、商標登録の知識は欠かせません。せっかくいいパッケージなのに、ネーミングを商標登録しなかったせいで売れ行きが左右されるリスクもあります。
本来であればパッケージデザインの依頼者が商標登録について注意し、ネーミングの決定後に申請を検討するとかすべきです。しかしぼくの経験上、商標登録の事情をちゃんと知っている人ってそう多くありません。そうなるとやはりデザイナーが商標登録の知識を最低限持っておくと、ネーミングの検討にも役立ちますし、依頼者にも喜ばれるでしょう。
そして商品が増えれば増えるほど商品名の登録数も増えるので、ますますケアが必要になってきます。そこでどんなネーミングなら商標登録できるかについて、実際の商標登録から分析した内容も書いています。
≪まとめ≫
今、日本各地で眠っている宝物のような商品が次々と目覚めつつあります。そのアイデアを輝かせるのがパッケージデザインの役目です。そしてぼくが地域に貢献できることの一つがネーミングと商標登録です。だから今回のコラムがパッケージデザイナーさんにとって有益な情報になれば本望です。
2014年1月27日
著者 ゆうすけ
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