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流行語って誰のもの?商標登録できるの?2013年は「じぇじぇじぇ」他3つ

公開日: : 最終更新日:2014/11/15 商標事例研究, 商標戦略 ,

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2013年はまれにみる流行語の豊作の年。大賞を受賞したのは、「今でしょ!」、「倍返し」 「じぇじぇじぇ」、「おもてなし」の4つ。

どれも普段から使っている言葉なものの、流行語を生み出した人や役者のキャラクターがよく表れています。きっと「言葉」そのものより、「事場(コトバ)」が流行したんじゃないでしょうか。つまり流行語が生まれた背景やタイミングやポーズなどあらゆる要素が組み合わさって「事場」をつくり、それらが「言葉」となってぼくらの心に伝わってきていると思うんです。

そんな流行語って、やっぱりそれを生み出した人が第一人者となるわけですが、ビジネスに活用することもできます。っていうか、良くも悪くも活用しようと考える人が必ずいるわけです。そういう人が考えることの一つが、商標登録です。

そこで、流行語ってそもそも誰のものなのか?他の人が商標登録できるのか?という点を踏まえて、商標登録の注意点やメリットをまとめました。

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商標登録は早い者勝ち

ネーミングやロゴなど、商標は特許と違ってオープン後に申請しても登録できます。つまりユーザーの反応を見てから申請しても遅くないということです。特にネーミングは商品の売れ行きを左右します。売れない商品のネーミングを登録してもあまり意味がありません。

しかしいつどうやってネーミングが流行するかわかりません。「今でしょ!」の林先生は、自分がいつこの言葉を生み出したかはっきり覚えていないそうです。そうなると、商標登録のベストなタイミングを見極める必要があります。

今回の4つの流行語もそれぞれ商標登録の申請がされています。特に「今でしょ!」、「倍返し」、「じぇじぇじぇ」は、どれも2013年に申請されています。つまり流行したから申請しようという戦略でしょう。

商品やサービスの選び方がカギ

そもそも流行語は商品名でもサービス名でもありません。半沢直樹は「倍返し」という決めゼリフを言っているだけで、「倍返し」という商品やサービスを売っていません(笑)。

でも商標登録は、商品やサービスとセットで申請しなければなりません。つまり言葉そのものを独占できるわけではないのです。そして重要なのが、商品やサービスの選び方です。

単に流行語を発すること自体は誰がやっても問題はありません。しかし登録された商標と同じ商品やサービスに対して使うと、その商標の権利(地雷)を踏んでしまいます。さらに同じ商品やサービスではもはや商標登録できません。

同じ商標が登録されることもあり

たとえば「じぇじぇじぇ」は岩手県のお菓子屋さんとNHKが申請しています。岩手県のお菓子屋さんは、商品「お菓子」のカテゴリーを選択。一方、NHKは、商品「お菓子」を含む複数のカテゴリーを選択。

そうすると、お菓子については岩手のお菓子屋さん、その他の商品やサービスについてはNHKが商標「じぇじぇじぇ」の持ち主となります。これが、同じ商標でも登録されるカラクリです。

「おもてなし」は流行る前からたくさん商標登録されています。そのことを知らずに、流行語になったからといってビジネスに使ってしまうと、他人の権利(地雷)を踏んでしまうリスクがあります。

<参考>「じぇじぇじぇ」が商標登録?あまちゃん人気に便乗!?NHK出遅れ!?

流行語を商標登録するメリット

流行語だから商標登録できない、ということはありません。便乗だ!といって叩かれるかもしれませんが、話題性は十分にあります。

逆に言えば、流行語の発信源(「じぇじぇじぇ」ならNHK、「倍返し」ならTBSなど)は、そういう便乗ビジネスを取り締まりたいなら、商標登録すべきです。

怖いのは、発信源以外で商標登録されたら、発信源がいざビジネスをしようと思っても、先に登録された商標が障害になることです。テレビ番組で続編を放送したりグッズを販売したりするなら、早く登録しておくべきでしょう。

≪まとめ≫

なにが流行語になるかわかりませんが、流行になる前から商標登録をおさえておけば、誰からも叩かれることはありません。ビジネスそのものだって早い者勝ちだし、むしろ先見の明あり!なわけです。逆に流行語の発信源はその辺も考えて商標戦略を検討すべきでしょう。

2013年12月3日

著者 ゆうすけ

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  • 弁理士/監査役/ブロガー。中堅企業、中小・ベンチャー企業、スタートアップに適した知的財産活動を提案。 「地域発 ヒット商品のデザイン」でネーミングと商標登録のコラムを掲載。
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