「普通の主婦がネットで4900万円稼ぐ方法」は本のタイトルがすごい!
このような本をみると、女性の起業ブームをますます感じます。「主婦 自宅 起業」で検索すると、約1,330,000件ヒットします。
インターネットビジネスは一部の専門家のものだけはなくなりました。一般の人々がお金をかけずにはじめられるビジネスとして注目されています。この「一般の人々」の代表が、主婦なのかもしれません。
そこで「普通の主婦がネットで4900万円稼ぐ方法(山口朋子著)」のタイトルから学ぶ、ブログや本のタイトルのつけ方を整理しました。
・ギャップ法+ノウハウ法で魅力あるタイトル
「普通の主婦がネットで4900万円稼ぐ方法」というタイトルを見ただけでこの本を買ってしまった人もいるのではないでしょうか。それくらいインパクトのあるタイトルです。これは本のタイトルのつけ方のうち、ギャップ法とノウハウ法を融合しています。
このタイトルをパーツにわけると以下のようになります。
・普通の主婦
・ネット
・4900万円
・稼ぐ方法
まずはギャップ法です。どんなギャップかというと、「普通の主婦」と「4900万円」、または「普通の主婦」と「稼ぐ方法」です。
どちらも主語は「普通の主婦」です。「普通の主婦」と、「4900万円」または「稼ぐ方法」の組み合わせは、非常にまれです。普段ほとんど目にしないはずです。ここがギャップ法の特徴です。書籍のタイトルの場合、何はともあれ、え、マジで!?と思わせることが必要です。
・ストーリーあるプロフィールが大切
では著書の山口氏は本当に「普通の主婦」なのでしょうか?
山口氏のプロフィールを見ると、株式会社リクルートではコンサル営業を経験し、ハウスメーカーでは二級建築士とインテリアコーディネーターの資格をしています。これだけ見れば、立派なキャリアウーマンといえるでしょう。
しかし出産を切っ掛けに、専業主婦になりました。つまりここから「普通の主婦」の仲間入りをしたわけです。そして産後うつになった経験が、「普通の主婦」のイメージを強めています。
人が興味を抱くストーリーは、どん底から這い上がる話か、てっぺんから転げ落ちる話だそうです。その点山口氏の場合、産後のうつになったどん底から這い上がるストーリーが「普通の主婦」というキャラクター設定にピッタリです。
そして「キャリアウーマン」よりも「普通の主婦」のほうが「稼ぐ方法」というキーワードとのギャップが大きいわけです。つまりギャップ法は、どん底から這い上がるストーリーを一言で伝えられるため効果的です。
・ノウハウを数字で表現するとわかりやすい
またノウハウ法は、「稼ぐ方法」という一言でシンプルに表現しています。ノウハウ法は、読者に“自分でできる感”を与えるため、本を購入するメリットを伝える効果があります。
ちなみに「4900万円」という額自体はあまり重要ではないと思います。これが100万円でも、「普通の主婦」とのギャップはあると思います(しかしこの場合、例えば「1か月で」という期間を入れたほうがいいでしょう。)。
つまり大切なのは、数字の大小ではなく、具体的な数字で真実味を伝えることです。誰しも数字はイメージしやすいのです。
まとめ
ギャップ法やノウハウ法単独でつかっても効果はありますが、それぞれを組み合わせると相乗効果があるため、より読者を惹きつけます。
2013年6月17日
著書 ゆうすけ
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