特許相談も初回無料の時代!弁理士は実績と提案力と相性のバランスで選ぼう
弁護士をはじめ法律家への相談は、タイムチャージ(1時間・・・円)が一般的です。だからちゃんと相談しないと、あっという間にチャリンチャリンとお金が出ていきます。
でも今は自由競争の時代なので、よっぽど著名な大先生を除き、相談料で儲けるというのは厳しいはずです。どう相談していいかわからない状態なのにお金をとられるのは困りますよね。
だから初回無料で相談を受ける法律家が増えてるわけです。そしてその傾向は弁理士も同じ。ましてや特許の相談なんてわけわからないでしょうから、初回無料が当たり前になりつつあります。
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特許の相談が初回無料の弁理士の探し方
検索エンジンで「特許相談 初回無料」って入力すれば、無料相談先がヒットするので探したい放題です。でもその中からどの弁理士(特許事務所)を選んだらいいかは悩ましいのではないでしょうか。
そういう意味でまずオススメなのが、日本弁理士会の無料特許相談です。日本弁理士会とは、全ての弁理士が所属している組織です(ここに所属しないと弁理士になれません)。だから無料相談所としてはまったく安心です。
無料相談を受けるには予約が必要です。そして関東なら、弁理士会館(霞が関)に行きます。そこには当番制で弁理士が2名待機しているので、相談内容に対応できる弁理士の方に誘導されます。相談の持ち時間は基本的に1時間。
電話での相談も可能ですが、予約不可かつ待機中の弁理士が手空きの状態に限ります。つまり予約した相談者が優先されるシステムです。だから直接行った方が話も早いのでお得です。
ここならいつでも相談無料ですが、担当の弁理士がコロコロ変わるのがデメリットです。以前相談した内容をまた別の弁理士に話さないといけないし、弁理士の対応力にも差があるからです。
その他だと、imitsu(アイミツ)やハッチューダで無料相談可能な特許事務所を探せます。
弁理士選びの肝は実績と提案力と相性のバランス
タダより高いものはない、とはよく言われますが、無料相談はそのレベルでの成果しか得られないことを覚えておかないとマズイです。早期解決のタイミングを逃してかえって痛い目にあうリスクもあります。
無料相談では、その後も継続的に相談できる弁理士かどうかを見定めることも大切です。おそらく無料相談レベルの回答には、どの弁理士でも大差はないと思います。
だから一通り相談し終わったところで、もし継続的に相談が必要だと思ったら、その弁理士の実績と提案力と相性は確認しておいたほうがいいです。
実績としては、相談内容と同じ案件を対応したことがあるかないか?その他どのような案件に対応したことがあるか?という点です。大手企業の案件を担当したことがあるとか、案件数が多いとか、それだけで決めるの危ないです。
提案力としては、その相談内容に対してどういう解決方法(ソリューション)があるかを、コストパフォーマンス毎に提示してくれるという点です。あらゆる策から選択できるほうが納得できるはずです。
最後に、相性ですが、これはもはや説明することもありません。なんかこの人いやだな~とか、大丈夫かな~と不安を感じたら、やめておいたほうが無難です。実績と提案力が完璧でも、フットワークが軽いかとか、多少無理な相談も検討してくれるかとか、そういった人間味の観点は大切な判断材料です。
≪まとめ≫
弁理士の8割は理系男子で、平均年齢は45歳。いろんな方々がいます。知的財産が会社にとって大切な時代になった今、そのパートナーとなる弁理士の選び方にも気をつかった方がいいでしょう。肩書だけ立派で裏では他のスタッフさんが全て対応している、なんて実態を後からしってガッカリしないようにしてください。
2015年4月9日
著者 ゆうすけ
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