プロダクトデザイナーがすべきパクリ対策は意匠登録と商標登録!特許はその後。
先日、プロダクトデザイナーの友人と話をしていて、特許と意匠登録と商標登録の違いがわからないというので、まずは意匠登録と商標登録を考えるべきと話をしました。
photo credit: Celeste via photopin cc
意匠登録でプロダクトのデザインを守る
意匠登録は、プロダクト(商品)のデザイン(見た目)を守るときに活用します。商品の用途や機能ではなく、あくまでも見た目です。
デザインプロダクトを見たときにユーザがその商品に共感するかどうか最も判断しやすいのは、デザインを気に入るかどうかです。そのためパクる側としても、デザインを完全にパクるのが最も手っ取り早くかつ効果的です。
そんな完全なパクリ品(デッドコピー)を排除することが、デザインを意匠登録する最大の目的です。
商標登録でプロダクトのブランドを守る
そしてデザインに共感すると、つぎにユーザはそれをブランドとして認識します。そのためブランド名が知りたくなり、それを記憶するわけです。あのXXXというブランドいいな~って。
そういうユーザ心理を悪用する手っ取り早い方法は、ブランド名をパクることです。なぜならブランド名が同じなら、デザインがことなるプロダクトでも、違うシリーズと思って買ってしまうからです。
つまり切っ掛けとしては一つのプロダクトかもしれませんが、継続的に愛され続けるのはそのブランドです。だからブランド名を商標登録すべきなんです。
≪まとめ≫
ちなみに特許は技術的なアイデアを守るものであり、プロダクトデザインのパクリ対策として優先順位は低いです。しかし、もし新しい技術的なアイデアをもつプロダクトデザインならば、特許を最優先に検討するべきです。なぜなら技術的なアイデアを特許で守れたら、どんなデザイン(意匠)でもその効力が及ぶからです。それだけ特許は武器です。
2014年7月2日
著者 ゆうすけ
↓↓↓このブログが気になった方はこちらもどうぞ!↓↓↓
関連記事
-
地域の知財活動に役立つサイトまとめ
日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをしていますが、特許庁は経済産業省の
-
プロダクトデザインを意匠と特許で守る訳
プロダクトデザインの保護といえば意匠、というのは皆さんご存知かと思いますが、特許でも保護でき
-
ハッシュタグの商標戦略の考察
先日、「ハッシュタグも知的財産--商標登録する海外企業」という興味深い記事が公開されていまし
-
当たり前のデザインが意匠登録される理由
モノづくりでもデザインの重要性は近年注目されています。商品の機能より世界観をいかにデザインで
-
「必殺技」の商標戦略の考察
バンダイが「必殺技」を商標出願したというニュース(2016/3/15)が報じられました。ゲーム業