音楽関係者なら知っておきたい著作権の基本を学べる3+1つのサイト
クリエイティブな世界で切っても切れない著作権。著作権って登録しなくても持てちゃうところがややっこしい理由の一つです。中には、え、自分にも著作権あったの?なんて人もいるでしょう。だからちゃんとした権利者にもかかわらずもったいないことしてるかもしれません。またその逆もしかりで、そんなところに著作権があったの!?なんて後の祭りにもならないようにすべきです。
そこで音楽関係者なら知っておきたい著作権の基本を学べる3+1つのサイトをご紹介します。
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一般社団法人日本レコード教会
音楽CDと著作権の専門サイトです。著作権がわからない理由の一つは、だれが著作権をもっているのか複雑だからです。CDなど媒体を売ると、レーベルやアーティストなどいろんな人がかかわる分、著作権が複雑になります。Aさんは〇〇、Bさんは△△の権利をもっているから許可が必要!っなんていう仕組みがわかると理解が深まり、リスク対策にもなるでしょう。
<おすすめ記事>音楽CDに関わる人々と著作権
楽譜・歌詞のコピーに関するQ&A
楽譜や歌詞の著作権に絞ったサイトです。楽譜とか歌詞ってついコピーしたり書き写したり、ときには自分の楽譜が勝手につかわれるなんてこともあるのではないでしょうか。楽譜や歌詞も著作物だけど、どこまで利用できるのか?セーフとアウトの見極めが難しいところです。そんなときに参考となるでしょう。
<おすすめ記事>どうして無断コピーはいけないのですか?
ちなみに以前、「Twitterで曲の歌詞をつぶやくと著作権侵害になるの? JASRACに聞いてみた」という記事が話題になりました。ここではJASRAC関係者と法律家の意見が掲載されています。明確な答えはありませんが、Twitterでつぶやく歌詞のワンフレーズくらいなら著作権はなさそう、という感じです。
著作権なるほど質問箱
©文化庁
特に音楽関係に絞ったサイトではありませんが、このサイトは見やすいです。なんでかっていうと、トップページで「著作権を保護したい(権利者の立場)」と「著作物を利用したい(利用者の立場)」とに分かれているからです。権利者の立場なら、自分の著作物を利用させる場合について気になるところだし、利用者の立場ならどこまでなら著作権侵害じゃないのかが心配の種です。だからこのサイトは立場に応じて質問がカテゴリー分けされているので活用できるでしょう。
<おすすめ記事> 私の「作品」を他人に利用させる場合、どうしたらよいでしょうか。
【おまけ】教師のための著作権口座
これもおもしろい切り口の著作権サイトなのでおまけで紹介します。音楽の先生に役立つからです。先生は本や映像から情報収集して研究分析した結果を授業や講座で解説することが多いはずです。そのときの著作物ってどう扱えばいいんだろう?そもそもどれが著作物なんだろう?なんて疑問を解消してくれます。
<おすすめ記事> 教材の作成と著作権
≪まとめ≫
はっきりいって著作権は奥が広すぎます。トラブルが起きない対策も今のところはし切れません。ネット時代に入ってオープンな考え方になってきているからです。自分の権利を主張することが全てではなく、マーケティングを考えたらフリーにするのも一つの戦略です。大切なことは、自分の判断でフリーにするかフィーを発生させるかを選択することです。逆に著作権侵害を恐れるあまり音楽活動が鈍るのもいけません。だから著作権侵害だ!と文句を言われても最低限の注意と迅速な対応ができる体制を整えておくことをおすすめします。
2014年1月23日
著者 ゆうすけ
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