知らなかったじゃすまない!登録済み商標を無断使用して書類送検!!
商標登録の仕事をしていても、え!?これが登録されてるの!?なんていう事例はあります。今回は、「子宝マッサージ」という商標登録を無断使用していたために書類送検されたというニュースについてご紹介します。
ホームページで無断掲載はアウト
キーワードを工夫してサービス名をつけると、ユーザーに伝わりやすいだけでじゃなく、インターネットでも検索されやすくなります。とくに競争が激化している業種では、キーワードのゲットは死活問題。しかし先走ってしまうと危険です。
発表によると、男は2012年6月下旬~13年7月22日頃、不妊治療研究の会社(東京都)が商標権を持つ「子宝マッサージ」と「基礎体温コントロール」の文言を、整骨院のホームページに無断で使用した疑い。昨年7月頃に整骨院のホームページを見つけた会社側が同署に告訴していた。
調べに対して無断使用を認めているが、「商標登録されているとは知らなかった」と供述しているという。(引用:商標登録「子宝マッサージ」をHPで無断使用)
一般的に使われてそうな言葉でも、商標登録されている言葉ってけっこうあります。これは大丈夫でしょ!という自己判断が命取りになる場合もあります。
特許庁のデータベースで簡単に調べられる
ではどうすればいいかといえば、使う前に登録されているかどうか調べればいいわけです。商標登録の調べ方はいたって簡単です。商標と、ビジネスのカテゴリーを決めればいいだけなので。
そこで、「子宝マッサージ」と「基礎体温コントロール」がマッサージのビジネスで実際に登録されているか見てみました。
たしかに登録されていました。これが事前にわかってたら、今回の事件は起らなかったわけです。
知らなかったじゃすまない!だから商標登録は強い
でも特許庁のデータベースがあるなんてそもそも知らなかったし、使い方もわからないんで、無罪でしょ!といいたい気持ちはよくわかります。しかし商標登録の無断使用は、知らなかったじゃすみません。なぜなら無断使用は、つかった人が調べないのが悪い!というルールがあるからです(過失の推定)。
そもそも商標や特許は、産業の発達が目的でつくられた法律です。自分で考えたアイデアを届け出れば、自分だけが使える権利をあげますよ!という心強いルールなわけです。それくらい心強いルールだからこそ、誰もが見れるように特許庁がデータベースを公開しているのです。だから調べてない、知らなかったという言い訳は通用しません。
≪まとめ≫
一般的に商標を無断使用されてるのが発覚したら、催告書や警告状など書面でジャブをかまします。ま、穏便に済ませましょうよ、というものです。しかしそれは人によって違います。いきなり強烈なストレートな打ってくる場合もあります。トラブルに合わないよう、事前に調べることをおすすめします。
・ネーミングが誰かに商標登録されてないか簡単に調べる6つのステップ
2014年1月20日
著者 ゆうすけ
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