意外と知られていない特許の雑学ベスト3
特許ってとるの難しいし、大きな会社じゃないと取れないイメージをお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。決してそんなことはないんです。
そんな誤解されがちな知的財産(知財)をもっと広めるために、特許庁主催のイベントが6月13-14日に行われます(東京国際フォーラムにて。入場無料)。
そこで、ぼくもイベントの応援をかねて、意外と知られていない特許の雑学ベスト3をまとめました。特許が縁遠いものではないことをお伝えしたいと思います。
photo credit: good day sunshine via photopin (license)
1.ぼくらの生活は特許に囲まれている
と、言っても言い過ぎではないくらい、たくさんの特許があります。iPS細胞や青色発光ダイオードのような世紀の大発明以外にも特許になるんです。
例えば、みなさんも一度は使ったことあると思いますが、アマゾンのショッピングサイトに「1-Clickで今すぐ買う」というボタンがあります。
あの1クリックのみで買い物できる仕組みはアマゾン社の特許なんです。このようにぼくらの生活は、一昔前に特許が成立した当たり前過ぎる技術に囲まれています。
2.消耗品もアイデア次第で特許になる
じゃーどれくらい囲まれているかというと、消耗品レベルにまで至って囲まれています。 つまり消耗品のような安い品物だとしても、会社にとっては重要な特許もあります。
例えば、「歯ブラシ」という名称の特許を検索すると、648件ヒットします(2015/6/7時点)。ブラシの形状や先端に対するブラシの配分などが特許と認められています。
シンプルなアイデアほど特許にするのは大変なんですけど、特許が成立したときの恩恵は絶大です。ライバル会社にも相当なインパクトを与えられます。
3.裏ではライバル会社同士の特許バトルが勃発
このように、私生活の中で当たり前に使われているモノすら特許になっているくらいですから、裏ではライバル会社同士が特許バトルを繰り広げています。
業界にもよりますが、メジャーどころではスマートフォンメーカーだったり、最近では飲食品メーカー同士の特許訴訟もニュースになりました。
訴訟というとかなり本格的なバトルですが、痴話げんか(警告状を出してけん制する行為)のような小さなバトルをやり合っている業界もあります。
≪まとめ≫
特許が身近な存在であることを少しでも感じてもらえたら嬉しいです。日本のみなず知財は世界的にも重要なテーマのため、より多くの人が興味を持つようになれば、日本は知財に強い国になれるんじゃないかなって思います。
「従来、知財の企業担当者や専門家などを対象にした企画が多かったが、その裾野を広く拡大したいと考えている。特許庁の若手の発想や感性を生かして新たな試みに挑んだ」(前田仁志企画調査課長)という。
<引用:2015/6/5 「【生かせ!知財ビジネス】特許庁、認知拡大へあの手この手」by Sankeibiz>
2015年6月7日
著者 ゆうすけ
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