開放特許情報データベースで使いたい特許アイデアを探す方法
休眠特許の活用についてはこのブログでもよく取り上げています。特許はアイデア段階で(実物が無くても)とれるので、とったけど使わない場合(事業化しない等)もあります。
そんな休眠特許が146万件中71件もあるということは、ひょっとしたら使えるアイデアがあるかもしれません。しかも特許というお墨付きで。
ゼロからアイデアを考えず、すでに練られたアイデアを活かす最大のメリットは、時間が短縮できる点でしょう。さらに開発ノウハウまで伝授してもらえればラッキーですね。
photo credit: Martin Dittus of Last.fm presents some of his visualisations to the workshop via photopin (license)
日々新たな開放特許が登録
・・・多数の特許を保有する大企業には、事業の見直しで不要になるなどして、活用されていない未利用特許(休眠特許)が少なくない。国内で登録されている約146万件の特許のうち、71万件前後が未利用になっている。
<引用:2015/5/6 「大企業の未利用特許 中小企業の ものづくりに生かせ」by Blogos>
実は、特許庁の管轄機関が 「開放特許情報データベース」なるものを提供しているんです(ブラウザによってはうまく表示されない場合あり)。日々新たな特許が登録されています(下記画像)。
例えば、「アプリ」に関する開放特許がないか検索したい場合は、「ライセンス情報検索」(トップ画面右枠の「検索」→「詳しく探す」をクリック)のキーワード欄に「アプリ」と入力して検索します(下記画像)。 なお、2015年5月13日時点の登録総数は34639件です。
また、定期的に欲しい情報を収集したい場合は、データベースの更新の度にメールで知らせてくれるサービス「SDI配信」(トップ画面右枠の「登録情報」→「登録・変更する(ログイン)」をクリック)もあります(下記画像)。
ちなみに、密かにツイッターでも情報発信しています。
1週間に開放特許情報を5件以上登録された方です。 (2015年04月25日~2015年05月01日) 日本大学産官学連携知財センター・・34件 (公財)鉄道総合技術研究所・・22件 詳細は開放特許情報データベースまで http://t.co/t7wHAeCBy6
— 開放特許情報データベース (@plidb) 2015, 4月 30
≪まとめ≫
開放特許の受け皿となる仕組みはあるので、これがもっとメジャーになることが休眠特許の課題を解決する一つの策になるかもしれません。ただ、最終的にはやっぱり人対人なので、オンラインに依存することなく、特許の専門家も積極的に関わるべきではないでしょうか。
2015年5月13日
著者 ゆうすけ
関連記事
-
コロプラを訴えた任天堂特許戦略の考察
2018年も新年早々、知的財産関連のビックニュースが飛び込んできました。ご存知、
-
コンサル重視に転換する製造業に期待すること
先日(2016/5/9)、「日立、営業2万人増員 コンサル重視へ転換」という記事が日経新聞に
-
地域の知財活動に役立つサイトまとめ
日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをしていますが、特許庁は経済産業省の
-
熊本地震で影響を受けた手続の救済措置
©特許庁※画像にリンクあり[/caption] 2016年4月14日から発生している熊本地方
-
プロダクトデザインを意匠と特許で守る訳
プロダクトデザインの保護といえば意匠、というのは皆さんご存知かと思いますが、特許でも保護でき