*

「マーケット感覚を身につけよう」から考える買い手にとっての特許の価値とは?

公開日: : おすすめ本, 特許

Pocket

ちきりんさんの最新刊「マーケット感覚を身につけよう」を読んで、あらためてマーケットの意味を認識できました。 

そこで、マーケット感覚で考える特許の価値について考えてみました。 

スポンサードリンク

特許とは買い手に対して将来のビジョンを現実的にするもの 

マーケット=市場とは、
不特定多数の買い手(需要者)と不特定多数の売り手(供給者)が、
お互いのニーズを充たしてくれる相手とマッチングされ、
価値を交換する場所 

ここで、B to B ビジネスで考えてみましょう。この場合、あなたの商品の買い手(需要者)は会社になります。 

買い手が望むことは、あなたの商品に欠陥がないこと。そして欠陥には、商品の品質の良し悪しのみならず、他社の特許侵害か否かも含まれます。 

特許侵害は、商品をつくった会社だけじゃなく、商品を売った会社も責められます。だから大きい会社ほど、商品を買う前に特許侵害じゃないことを確認するんです。 

また本書には、市場の構造について以下のように書いてあります。 

【市場の動きを理解し、予測・利用するための要素】
⑤買い手と売り手が取引する動機
⑥それぞれの要素に起こりうる今後の変化
⑦市場の中で選ばれるための方法 

商品自体に納得している場合、買い手はその商品を活かしたビジョンを考えるはずです。将来性や費用対効果や社会貢献など。 

そして商品が良いほど、特許の有る無しが、買い手の動機、今後の変化、市場で選ばれる理由に対して大きなファクターになるわけです。 

つまりマーケット感覚で考えれば、特許とは、買い手に対して将来のビジョンを現実的にするもの、と定義できるのではないでしょうか。 

「将来のビジョンを現実的にする」とは、特許があることによって、商品としての独自性、や他社のマーケット参入への障害といった効果が期待できることを意味します。 

≪まとめ≫

マーケットと特許は密接な関係があると考えていたので、「マーケット感覚を身につけよう」はそのことをあらためて考える切っ掛けになりました。この定義の信憑性を引き続き検証したいと思います。

2015年3月9日

著者 ゆうすけ 

マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

Pocket



関連記事

02

コロプラを訴えた任天堂特許戦略の考察

  2018年も新年早々、知的財産関連のビックニュースが飛び込んできました。ご存知、

記事を読む

14561581102_472fb7425c (1)

コンサル重視に転換する製造業に期待すること

先日(2016/5/9)、「日立、営業2万人増員 コンサル重視へ転換」という記事が日経新聞に

記事を読む

26443844932_c18ddab420

地域の知財活動に役立つサイトまとめ

日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをしていますが、特許庁は経済産業省の

記事を読む

inf160417

熊本地震で影響を受けた手続の救済措置

©特許庁※画像にリンクあり[/caption] 2016年4月14日から発生している熊本地方

記事を読む

4201580931_07bf5403d6

プロダクトデザインを意匠と特許で守る訳

プロダクトデザインの保護といえば意匠、というのは皆さんご存知かと思いますが、特許でも保護でき

記事を読む

02
コロプラを訴えた任天堂特許戦略の考察

  2018年も新年早々、知的財産関連のビックニュース

20170127tmd01
ピコ太郎さんも驚きの商標トラブル!エイベックス社が巻き込まれた状況を図解

  ピコ太郎さんの話題は2017年になってもまだまだ衰

20101606281_259b4e6f8c
社外弁理士に存在価値はあるのか?

先日(2016/5/16)の日経新聞に、「企業の枠越え 法実務

14561581102_472fb7425c (1)
コンサル重視に転換する製造業に期待すること

先日(2016/5/9)、「日立、営業2万人増員 コンサル重視

26443844932_c18ddab420
地域の知財活動に役立つサイトまとめ

日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをして

→もっと見る



PAGE TOP ↑