モノづくりのアイデアは弁理士に相談してみて!発明のヒントが見つかるよ
モノづくりのアイデアを思いついた時、それが売れるかどうかや本当につくれるかどうかなど、いろいろ考えないといけないことがあります。でもその前に、そのアイデアをどうやって育てていくか、つまりどうプレゼンや営業して商品化まで持っていくか、ということも考えておかないとまずいです。
そのような相談をするのに一番適してるのが弁理士です。それは単に法律で守秘義務が課せられているだけじゃなく、発明のヒントになるコメントもできるからです。
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既存のアイデアとの差別化を検討
これは新しいアイデアだ!って思っても、誰かしらが考えているものです。だからまずは似たようなアイデアがあるかないかを簡単にでも調べておいたほうがいいです。その時に役立つのが特許の公開情報です。
特許を出願すると1年半後に自動的に公開されるので、既存のアイデアの情報収集に役立ちます。そして似たようなアイデアが仮に見つかっても、それとの差別化ポイントを探せるのも弁理士の能力です。
課題と効果の整理
差別化ポイントと同じくらい大事なのが、発明の課題と効果です。新しいアイデアが実現すれば、現在の課題が解決できるよ、というストーリー。だからアイデアが解決する課題をちゃんと明確にしておくべきなんです。そして課題を解決することで得られる効果、これも大事です。で、結局そのアイデアがあるとどうなるのよ?って必ず聞かれますから。
でも考案者の人って、案外その辺が整理できていないことがあります。特許とるときは必ず発明の課題と効果を考えるため、新しいアイデアの検討時に弁理士の能力は役立ちます。
新たな発明のアイデアを提案
最終的には弁理士が考案者の人と一緒に発明を考えるなんてことはよくあります。アイデアを元にして、その改良バージョンを弁理士が考えるんです。例えば実際に商品化するときの形状や機能など。
弁理士が考える新しい発明のアイデアは、その前に検討した差別化ポイントや課題・効果から導き出すため、けっこういい案でるときがあります。実際にぼくも弁理士ながら商品企画に対してコメントし、それで特許をとり、さらに実装されることになりました。
≪まとめ≫
というように、弁理士は単に特許を取るだけの人ではなく、モノづくりのアイデアの深掘りができる能力を持っています。しかも特許がとれるかどうかとか、似た特許があるから改良したほうがいいとか、企画段階でいろんなヒントを得られるのも、弁理士に相談するメリットです。
2014年8月18日
著者 ゆうすけ
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