特許の調べ方-ライバル企業の特許のポイントを簡単に絞り込む考え方
ライバル企業の特許を見つけたけど、読みにくい文章だな~、なんだこりゃ!って思った方もけっこういるとんじゃないでしょうか。
それはしかたがないことなんです。特許って、アイデアを言葉に置き換えたもので、なるべく抽象的にかきます。具体的に書くと特許の範囲が狭くなるからです。特許の範囲が広ければ広いほど、特許の影響力が広がります。つまり真似しにくいってことです。
ライバル企業にとって、そのビジネスに参入するとしたら避けては通れない道に特許の壁があったらどうでしょうか。その特許を使わせてもらうか、その特許にひっかからないように自力で開発するしかありません。そしてそういう特許は、抽象的かつシンプルに書かれています。
しかし資料の隅々まで見なくても、ライバル企業の特許のポイントはある部分を見ると簡単に絞り込めます。
photo credit: Martin Gommel via photopin cc
特許にするために追加した部分(下線部)
特許公報の検索方法により、ライバル企業の特許を見たとき、まず見るべきは「特許請求の範囲」という部分です。この部分がずばり特許なわけです(読みにくいでしょ!)。
しかしたまにその文中に下線が引ひかれている部分があります。これは何かというと、審査官から受け取った「拒絶理由通知(特許にならない理由)」に応答した証拠です。つまり特徴を追加したから、その分は特許になるはず!と主張し、その部分にはわかりやすいように下線を引いたわけです。
逆に下線がない部分(下線部より上)は、それだけでは特許にならなかった部分です。だからその部分は特許のポイントにはなりにくいところです。
≪まとめ≫
まずは下線部があるかないか?下線部があった場合は、どの辺にひかれているか?を確認してみてください。下の方にひかれてたら特許のポイントの可能性が高いです。
2014年7月31日
著者 ゆうすけ
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