特許の調べ方-ライバル企業の特許のポイントを読み解く審査書類情報の見方
特許は審査官が審査して、特許にするかどうか判断されます。審査によって、こりゃ特許にできんな~と判断されると、拒絶理由通知とか拒絶査定とかインパクトある書類が送られてきます。
でもそれらにはなぜ特許にできんかっていう理由が書かれています。その理由に対して、いやいやそんなことないやろ!とか、補正したけどどや?みたいな感じで応答します。それで審査官が、よっしゃ!それなら特許にしたろ、と思ったら、晴れて特許になるわけです。そしてその補正した内容が、実は特許のポイントだったりするんです。
このように審査書類というのは特許のポイントを導き出す超重要情報です。これらを見て、やべ!特許侵害してるわ、とか、この特許ぶっちゃけ大したことないわー、とか見こみつけてます。
そこでライバル企業の特許のポイントを読み解く審査書類情報の見方をお伝えします。
photo credit: Dr.Farouk via photopin cc
1.審査書類情報照会を開く
特許庁のデータベースに、「審査書類情報照会」なるというページがあるので、それを開きます。そしてプルダウンメニューから「特許」を選択し、ライバル企業の特許番号を入力します。
2.審査書類の一覧から調べたい書類をクリックする
1.で特許番号(その他の番号でもOK)を入力すると、特許に至るまでにどのような書類を審査官(特許庁)とやり取りしたかがわかる一覧が表示されます。たとえば真ん中あたりにある「拒絶理由通知」をクリックすると、担当審査官がなぜ特許を認めないかという理由がズラズラと書いてあります。この拒絶理由通知に対して、「意見書」や「手続補正書」を提出して、特許にしてください!と審査官に伝えます。つまり特許になるポイントが書いてあるわけです。
≪まとめ≫
審査書類情報まで調べられるようになったらけっこう特許戦略を読み解けます。そうすると特許に対してナーバスにならなくてもいいんだってことがわかってくるでしょう。
2014年7月30日
著者 ゆうすけ
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