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商標登録するとき他の事業(カテゴリー)を追加して出願すべきかどうかを検討するポイントと追加しないデメリット

公開日: : 商標戦略

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商標登録の大前提は、登録する商標とその商標をつかう事業(カテゴリー)とがセットだということです。たとえば事業がレストランの場合、商標「ABCDキッチン」に対してカテゴリー(指定役務)「飲食物の提供」を指定して出願します。 

このときよく聞かれるのが、レストランだけじゃなく料理教室も開催したいと思ってるんだけど、料理教室のカテゴリーも追加したほうがいい?という質問。結論からいうと追加したほうがいいんですけど、出願料も登録料もその分かかるので迷う気持ちもわかります。 

そこで商標登録するとき他の事業(カテゴリー)を追加して出願すべきかどうかを検討するポイントと追加しないデメリットをまとめました。

photo credit: Andrea Marutti via photopin cc 

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他の事業(カテゴリー)を追加して出願すべきかどうかを検討するポイント 

1~2年以内にやる事業だったら追加する 

一つ目のポイントは、その事業を本当にやるのかどうか?ということです。質問する人の中には、実はやるつもりないけどとりあえずとっておこうと思って。。。と言う方もいます。 

商標法では実際に使う(事業する)商標を登録すべきという考えがあるので、使わない(事業しない)商標についてはペナルティ(拒絶理由の通知や登録後の取消対象)が課せられることがあります。 

そのためちょっと先だけどやる場合、例えば1~2年以内にやるくらいの見込みがあれば、追加する価値があると考えています。ちなみに登録後に取消対象になるのは、3年間ずっと放置している場合です。でも3年先のことまでケアして登録するのは実務的じゃないなって思うんで、ぼくは1~2年以内という提案をしています。 

誰かに他の事業について同じ商標が使われている 

二つ目のポイントは、他の事業で誰かが同じ商標を使っているかどうか?ということです。 

誰かに同じ商標が使われていないか簡単に調べる方法は、さっきの例にあてはめると、検索エンジンで「ABCDキッチン 料理教室」と検索するんです。 

ここでもし使われていたら、「料理教室」を追加する価値があると考えてよさそうです。それだけ人気の商標だからです。 

他の事業(カテゴリー)を追加しないデメリット 

他の事業で同じ商標を使ってる誰かに先取登録される 

一つ目のデメリットは、上で書いたポイントの裏返しです。つまり同じ商標が使われているということは、その商標を使っている誰かが先に商標登録するリスクがあるということです。 

先に商標登録されると、自分が登録したくても登録できないばかりでなく、その事業で商標を使えなくなります。使ったら使用中止の警告やら損賠賠償の請求やらいろいろやっかいなことになります。 

バラバラだと管理がめんどうくさい 

二つ目のデメリットは、後で他の事業について追加するためにあらためて出願すると、商標登録をバラバラにもつことになるので、管理が大変になります。 

商標登録は、登録から10年間(または5年間)で満了します。満了する前に更新登録の手続を行えば、その登録を維持することができます。しかしこの手続を忘れると、基本的にその商標登録はなくなります。だから自分で管理する場合はなるべく更新手続の回数が少なくて済むようにすべきです。 

≪まとめ≫

ここで書いた検討項目とデメリット以外にも、他の事業にとって普通名称じゃないか?とか、他の事業について同じ商標登録が実は登録されてるんじゃないか?とかもあります。手間と心配事を増やさないようにしたければ、他の事業を追加して出願することをオススメします。

2014年5月27日

著者 ゆうすけ

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  • 弁理士/監査役/ブロガー。中堅企業、中小・ベンチャー企業、スタートアップに適した知的財産活動を提案。 「地域発 ヒット商品のデザイン」でネーミングと商標登録のコラムを掲載。
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