ビジネスにあわせて商標登録のタイミングをはかる4つのプラン
ネーミングやロゴを商標登録しておくことは、ビジネスにとって大いにメリットがあります。しかし商標登録はタダではありません。さらにお金を払えば誰でもできるものでもありません。だから価値があるのです。
商標登録はビジネスを成功させる戦略の一つです。単に商標登録してもビジネスは成功しません。タイミングが大切です。なぜなら申請してから登録されるまで6か月くらいかかるからです。
そこでビジネスにあわせて商標登録するタイミング4つのプランをまとめました。
・ベストプラン
ビジネスの状況:6ヶ月以内に新商品を販売する
これはネーミングを使いはじめる前に商標登録の申請をするプランです。つまり申請するまでネーミングを公開しません。また公開後にネーミングをライバルに真似されても、商標登録できた後に止めさせることができます。
<こんな人にオススメ!>
ネーミングを勝手に使われたくない人(真似されたら止めさせたい人)
メリット :商標登録できる可能性が高い
デメリット:ネーミングを変更すると商標登録が無駄になる
・現実的プラン
ビジネスの状況:新商品が売れはじめた
これは新商品を販売して売れはじめたタイミングを見計らって商標登録の申請をするプランです。つまり売れはじめて商標登録の申請をするまでに、ネーミングをライバルに真似される可能性があります。
<こんな人にオススメ!>
新商品が売れるかどうかもわからないため様子を見たい人
メリット :新商品が売れなかったときにネーミングを変更しやすい
デメリット:ネーミングを真似するライバルがいないか注意しなければならない
・リスキープラン
ビジネスの状況:新商品が売れて儲かった
これは新商品が売れて儲かっちゃったから急いで商標登録の申請をするプランです。つまり新商品が売れはじめるタイミングを先読みしたライバルに、商標登録を先取りされるリスクがあります。
<こんな人にオススメ!>
商標登録しなくてもいい人(期間限定商品など)
メリット :商標登録しなければコストが浮く
デメリット:ライバルに商標登録を先取りされるリスクがある
・堅実派プラン
ビジネスの状況:新商品の企画段階(販売は6ヶ月以上先)
これは新商品の販売は先だけど企画段階でネーミングが確定したため商標登録の申請をするプランです。つまり商標登録されてから商品を販売することができます。
<こんな人にオススメ!>
ネーミングの変更はありえない人
メリット :商標登録できる可能性が高い
デメリット:商標登録されるまでネーミングを公開できない(PR活動ができない)
≪まとめ≫
攻め(ビジネス)と守り(商標登録)のバランスが大切です。どのタイミングがベストかは、ビジネスの方針によって違うため、その都度考えることが必要です。
2013年7月11日
著書 ゆうすけ
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