あらら!終焉を迎えた特許大量生産の時代から残ったいろんな意味の負の遺産
ぼくも大手企業にいたことがありますが、昔ながらの老舗企業にはやたらと管理職が多く、一体誰が何の管理をしているんだろう?と思わざるをえない状態でした。
そんな日本の企業体質を裏付けるような記事がありました。以下、 大手電機メーカーN社の部長のコメントだそうです。これ聞いたら部下はきついですね。
photo credit: Dubina, TX via photopin (license)
負の遺産は特許だけじゃなかった。。。
「うちは特許の数は多いし、技術力もあるのに、
すべてが横並びで、事なかれ主義。それに比べて、 かつては格下と見ていた三菱電機が思い切って家電から重電に舵を 切って成功しているのが眩しい。10年前に入っていれば、 いま一番おもしろい仕事ができる会社だと思う」 <引用:2015/3/1 「ビジネスマンも、就活生も必読 トヨタ パナソニック 伊藤忠 三菱東京UFJ銀行 野村證券ほか 一流企業の「部長・課長」50人に聞いた もし人生をやり直せるなら、「あの会社」に入りたい」by 現代ビジネス>
以前、大手企業は特許の件数を勝負していました。ちょっとだけ変えて違う特許をとって、またちょっとだけ変えて別の特許をとる。それで特許の件数を稼いでいたんです。
特許の件数が多いほど、技術力が高く成長している企業という判断がされていたからです。だから特許の大量生産に汗水垂らしていたわけです。
もちろん中には、他社にとって驚異的な特許もあるでしょう。でも今ではその大部分が負の遺産と化しているんじゃないでしょうか。よく言えば休眠特許ですが、休眠させておく価値すら微妙な特許はず。
特許は維持しているだけでコストがかかるんで、定期的に維持するか捨てるか見直しが必要です。もったいない精神だけでは、無駄なお金を垂れ流すことにもなりかねません。
でも休眠しているのは特許だけじゃないようですね。匿名とはいえ、あのようなコメントをしちゃう大手企業の管理職の方々はいつ目覚めるんでしょうか。。。
≪まとめ≫
ごく一部の方のコメントでも、会社に評判に影響を及ぼしかねませんよね。就職活動も始まったようですし、学生が憧れるような会社づくりに励んでもらいたいところです。
2015年3月2日
著者 ゆうすけ
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