特許を出すかべきか迷っている人に伝えておきたい5つのこととは?
特許を出す前に考えないといけないのは、技術内容をオープンしてまで特許をとるべきかどうか?ということ。
価値ある技術・売れるアイデアなのに、コストをかけるべきか?で悩むのはもったいないです。
そこで、特許を出すべきか迷っている人に伝えておきたい5つのことをまとめました。
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1.特許はコストじゃなく投資である
特許をとるには、特許庁に支払う印紙代と弁理士に支払う報酬がかかります(ザッとトータル数十万円)。これだけ見ると、インパクトがあるかもしれません。
でも特許は会計上、固定資産になります。それに、当然ながらメリットはあります。だからコストではなく投資なわけです。
2.特許をとりたくてもとれなくなるときがある
特許はいつでもとれるわけでありません。タイミングが重要です。特許を出す前に商品を販売したら、原則的に特許はとれません。
それにライバル会社が先に特許をとってしまうこともあります。これは今だかつてないアイデアだ!と思っても、同じことを考える人はどっかにいるわけです。
3.特許はライバル会社をブロックする
特許を出されると、ライバル会社は困ります。なぜなら、その特許が邪魔になって、ライバル会社の商品開発スピードが落ちるからです。
そのため、ライバル会社が特許に二の足を踏んでる間に、マーケットを確保でき、その分の売上を確保できるわけです。
4.費用が発生するタイミングは分散している
特許とるのに数十万かかるとはいえ、実際に費用がかかるタイミングは分散しています。具体的には、出願した時、審査請求した時、審査官対応した時、登録が決まった時の4つのタイミングです。
だから商品販売前に特許を出した(出願した)時は一時的に費用がかかるものの、その後は売上分を回すこともできるわけです。
5.特許以外にも守るべきものがある
特許を出すべきでない(技術内容をオープンにすべきではない)なら、商品の意匠(デザイン)や商標(マーク)を登録して守るのはいかがでしょうか?
特許で全てが守れるわけではありません。しかも意匠登録や商標登録は、特許よりリーズナブルに登録できる上、特許とはちがうメリットがあります。
≪まとめ≫
特許はスピードも大切です。 検討しすぎてタイミングを逃すと、ライバル会社に出し抜かれるリスクもあるので、決断力も大切です。
2015年2月14日
著者 ゆうすけ
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