ITスタートアップで注意したいリバースエンジニアリング禁止の取り決め
アプリなりシステムなりには、APIなど公開していい部分と、モジュール分けして公開してはマズイ部分があります。それらをめぐって交渉とかすることになると思うんですよね。
特に公開してはマズイ部分、つまり誰にも真似されたくない部分の取り決めについては、ちゃんとしておいたほうが安全です。ばれないようにしてあるから大丈夫!というのはリスキーです。
そこでITスタートアップで注意したいリバースエンジニアリング禁止の取り決めについて整理しました。
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著作権は万能じゃない!事前の取り決めが大事
特許権がない場合、著作権侵害が成立するのは、ソースコードのレベルで似たような記述がなされている場合に限られますから、・・・異なる体系・司令が用いられた場合、ソースコードのレベルでは類似しないとして著作権侵害にはならないのです。
そのため、ソフトウェアライセンス契約においては、ソフトウェアのリバースエンジニアリングを禁止する条項を置くことが通常です。
<引用:鮫島正洋編集代表「技術法務のススメ」p311>
アプリやシステムも特許になります。だから真似されたくない部分の特許化はITスタートアップにも有効です。でも特許にするにはその部分を公開しなきゃいけません。
ITスタートアップで特許を狙うなら、例えば画面上(目に見える部分)をベースにしたデータの流れや処理に関する部分。これがいわゆるビジネスモデル特許です。。
一方、いくら特許が取れても、公開したことで誰でも真似できるチャンスさえもあげたくない部分については、特許を出さずに非公開のまま交渉すべきです。
そのとき契約に入れておいた方がいいのが、リバースエンジニアリング(分解・解析)の禁止の取り決めです。裏でされたらわからないとしても、抑止力にはなるはずです。
プログラムは著作権で守れるから大丈夫!というのは危険です。プログラムを著作権で守れるのは、そっくりそのままパクられたときと考えておいたほうが無難でしょう(期待しすぎないべきです)。
≪まとめ≫
IT系の皆さんは横のつながりを大事にして仲がいいと聞いたことがあります。ただ何が起こるかわからないし、親しき仲にも礼儀ありで、必要なことはちゃんと取り決めておいた方が、その後も長いお付き合いができるのではないでしょうか。
2014年12月8日
著者 ゆうすけ
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