今さら聞けない特許の仕事の受け方
昨日、起業家さんが集まるイベントに行ってきました。そこでお会いした方から、弁理士さってどういうふうに仕事をうけるんですか?って聞かれました。
たしかに、ぼくも他の士業の仕事のうけ方ってよくわかってないので、士業じゃない方からしたら未知の世界なんですよね。
そこで弁理士の仕事で特に多い特許の仕事の受け方をご紹介します。ちなみに仕事の受け方や報酬のもらい方は、それぞれ弁理士の先生によって異なることもあります。
photo credit: the Italian voice via photopin cc
仕事のバリエーションが豊かな特許の世界
特許の場合、モノづくりする会社から依頼をうけます。簡単にいうとメーカー。でも最近では、EコマースやSNSなどウェブサービスを提供するIT企業や、大学や研究所と共同でモノづくりをする商社なんかからの仕事もあります。
依頼のタイミングは、製品の企画決定後、設計後、試作後などです。最近では、設計後や試作後に特許を取ろうと検討したところ、むしろ先に登録された特許にひっかかってやり直しにならないよう、企画の段階から相談を受けることも増えました。
具体的な仕事として、特許を出願(申請)する仕事、他社の特許にひっかかってないか調査する仕事、他社の特許を無効にする仕事などがあります。また近年では、会社に対して知的財産の活動を提案するコンサルティングなんかも行っています。
なお特許の出願をする仕事では、依頼から1か月前後で手続が完了し、その後に手数料をもらいます。その他、他人の特許を調査する仕事は数日~数週間、無効にする仕事はボリュームにもよるため数ケ月~数年かかり、完了後に報酬をいただきます。
≪まとめ≫
特許の仕事の醍醐味は、世の中にまだ出回っていない製品について先に知ることができる点や、事業の業績を左右する製品の価値を高める点だと感じています。弁理士がモノづくりに参加することで、他人の特許を侵害せず、かつ特許をとれる製品の企画開発ができるんじゃないかと考えています。
2014年11月28日
著者 ゆうすけ
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