後発企業がマーケットでエリアを確保するための特許戦略フレームワーク
特許は目に見えないマーケットでの陣取り合戦です。いかに自分のエリアを確保するかが鍵です。
基本的に陣取り合戦は早い者勝ちです。そのため陣地を奪うなら、先発企業に戦いを挑まなければなりません。そしてその戦いには、相当な体力が必要です。
そのため後発企業は空いているスペースを取りに行くのがかしこい陣取り戦略です。
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戦わずしてエリアを確保し特許網を構築
どの分野のマーケットもだいぶ飽和状態のはずです。先発企業は大なり小なりいるでしょう。そして先発企業には先発企業の戦い方があります。
例えば、規模が大きい先発企業にとって、小さなエリアを取りに行くことはできません。儲けが少ないからです。そのため、中~小規模の先発企業がライバルになる可能性が高いです。
しかし、それらの企業がどのエリアで特許を取っているかを調べれば、事前にそのエリアを避けることができます。これが戦わずしてエリアを確保する方法です。
最終的なエリアやその範囲は、先行技術調査や侵害調査をしながら明確にしていくのが理想的な決め方です。
<関連記事>製品開発プロジェクトに特許戦略を組み込んだフレームワーク
≪まとめ≫
陣取り合戦の勝敗は、兵隊の数だけでなく、強い武将の有無にもよります。そして時代の流れとしては、強い武将を確実に備える傾向にあります。ちなみに、後発の強い武将より先発の兵隊のほうが形勢は有利に違いありません。
2014年11月10日
著者 ゆうすけ
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