この製品のアイデアはいままでにないから売れる!と先走る前にすべき3つのこと
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最終更新日:2014/04/25
特許
アイデアなんてタダ同然です。それを実行するから価値があります。でも実行する前に当然にして知っておくべきことがあります。先走って、実は似たような製品がありました、特許取られてました、なんていうこともありがちです。
そこで、この製品のアイデアはいままでにないから売れる!と先走る前にすべき3つのことをまとめました。
グーグル検索
まずはここからはじめましょう。こんな製品考えました!特許取れますか?って意気込んで相談こられる方がけっこういらっしゃいます。そんなときにぼくがまずしたことは、グーグル検索です、必要なキーワードを入力すれば、大抵のものはヒットします。画像表示されば一目瞭然です。「その製品はこれと似てるようですが、いかがですか?」と聞き返すと、驚かれます。
単なるグーグル検索以外に、グーグルパテントっていう特許文献を検索できる機能もあります。日本の特許庁に出願された特許文献も見ることができます。たとえば、「傘」って入力すると、こんな感じに表示されます。これなら特許検索も簡単にできるのでオススメです。
(c) グーグルパテント日本語版
特許庁のデータベース検索
グーグルパテントで特許文献を簡単に検索できますが、それだけで安心するのは危険です。なぜならきめ細かい検索ができず漏れてしまうからです。特許文献の検索が大事であることは以下の文からも明らかです。
また、同じ業界で事業を営んでいる大企業によって出願された、特許の申請に関する情報も確認できます。例えば、アップルが出していたiPadの主要なデザインや主要なユーザビリティに関する特許申請書を確認していた人は、iPadが数年先にどのようなものになるのかを、事前にかなり推測できていたそうです。
<引用:2014/4/23 lifehacke 「製品のアイデアを思い付いたら行うべき8つの事前準備」>
具体的にはどうやってやるかは、以下の記事を参考にしてください。ぼくが特許検索するときの思考回路を記事にしています。 特許検索の一番のポイントはキーワードの選定とその組み合わせ方です。ぼくは特許調査の仕事もしていますが、今までにかなりの確率で似ている特許を発見しています。もし似ている特許を見つけたら、似ていないように改良するアドバイスもします。
<関連記事>
雨の日の悩みが解消する発明!「逆に開き逆に閉じる傘」の特許戦略の分析
関係者に聞く
最後はこれでしょうね。やっぱり信頼関係がある人に聞いてみるのがいいと思います。家族とか友人でもいいですが、その業界や仕事のことを知っていないとなんとも言えないはずです。関係者なら、あそこの会社が似たようなことやってたとか、それはどっかの会社が特許出してると、教えてくれるかもしれません。
このときできればNDA(秘密保持の覚書)のようなものは交わしておいたほうが無難です。これで情報が洩れないという保障 はありませんが、情報リークの出所をおさえておくという意味では効果があるでしょう。
<関連記事>
この製品のつくり方はいまだかつてない!というアイデアは特許出願すべきか?
≪まとめ≫
パクられるのが怖いから誰にも言わずに自分で悶々と考えて時間が過ぎてしまうのはもったいないです。インターネットで 大抵のことは検索できるので、先走る前にぜひ調べてみることをオススメします。もし検索に自信がなければご相談にのりますのでご連絡ください。
2014年4月24日
著者 ゆうすけ
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