売れてなんぼの世界!アイデアのオープンと特許・意匠・商標を申請するタイミング
アイデアって思いついても実現するのは大変だし、売れるにはもっと大変です。そう考えるとアイデアそのものに価値はありません。でもヒットの源泉がアイデアであることも間違いありません。だから自分がやる前に誰かに話してパクられたらどうしよう。。。なんて考えたことある人もいるはずです。
パクられるより売れない方がヤバい
研究に携わった専門家たちは、重要なポイントを2つ発見しました。1つめは、アイデアの盗用は確かに起こってはいるものの、私たちが考えているよりはるかに少ない点です。多くの場合、思いついたアイデアは、そのままでは盗むほどの価値がありません。問題なのは、利己的な同僚が、そのアイデアに磨きをかけ、仕上がった仕事の手柄を横取りしてしまう場合がある点です。
<引用:2014/4/7 ライフハッカー「大切なアイデアは職場で隠すべき? 共有すべき?」>
さすがにアイデアがそっくりそのままパクられることは少ないとしても、参考にされることは十分あり得ます。つまり、おー、それはいいアイデアだ、そしたらこうアレンジしよう!ってな感じに、元ネタより良くなっちゃうこともあるでしょう。
曖昧のままオープン→好感触→申請の検討
そんなときに、おいおい、それはオイラが考えたアイデアだからやめてね!っていう手っ取り早い方法が、そのアイデアを元に特許や意匠や商標をとることなんですが、時間もお金もかかるしそもそも売れるかわからないアイデアに、余分な投資ができない気持ちもよくわかります。
そこでまずは、そもそも特許や意匠や商標となるアイデアがどうやって生まれたどういうものかを理解しておきましょう。これを知っていると知らないとでは全然違います。
- 技術開発活動によるアイデアで、従来の課題を解決する仕組に特徴があるモノやシステム ⇒ 特許
- クリエイティブ活動によるアイデアで、見た目に特徴があるデザイン ⇒ 意匠
- マーケティング活動によるアイデアで、見た目・響き・意味合いに特徴があるネーミング・ロゴ・キャラクター ⇒ 商標
そしてこれらのアイデアを曖昧なまま誰かに話してみて、リアクションを確かめてみるといいでしょう。大事なのは、”曖昧なまま”、というところ。絵とか表とか書かずに、ザックリと口頭で。絵や表が目新しさ(新規性)を失う証拠として残ってしまうので、特許や意匠がとれないリスクが高まるからです。一方、商標は目新しくなくてもいいんですが、特許や意匠よりも簡単にパクられやすいので注意が必要です。
≪まとめ≫
特許がとれるアイデア、意匠登録がとれるアイデア、商標登録がとれるアイデア、これらをちゃんと理解した上で、曖昧なまま誰かに話をしてウケるかどうか確かめ、もしウケたらより具体化して特許や意匠や商標の申請を検討することをオススメします。
2014年4月8日
著者 ゆうすけ
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