*

産学連携と開放特許を活用してイノベーションを起こす青森県の試みがオモシロい

公開日: : 最終更新日:2014/11/15 特許, 特許トレンド

Pocket

大学と企業が強力して技術開発に取り組む産学連携も、特許とったけど使ってないから誰かつかっていいよーという開放特許も、結局どうしたらいいのかよくわからずに活用されていないように感じていました。

しかし青森県でオモシロい試みがされており、これは注目したいところです。

photo credit: Justin Jansen via photopin cc

スポンサードリンク

大学生が特許を活かして商品開発

青森県の学生が富士通の開放特許を基に新製品のアイデアを練り上げ、県内の中小企業に提案する県の「知財流通学生人財活用事業」が動きだした。学生の柔軟な発想を、県内企業の新たな事業展開につなげるのが狙い。県内4大学の学生チームが、どんな特許を使い、どんな商品・サービスを生み出すかイメージを膨らませている。

<引用:2014/8/3 河北新報「学生が企業に新製品提案 青森の4大学」>

まず特許をアイデアの種しているところがオモシロいですね。アイデアをゼロから考えだそうとすると大変だし、そもそもアイデアなんて過去のアイデアの積み重ねでしかない。だからモデリングが活きてくるんですよね。

特許はアイデアの宝庫です。なぜなら特許の資料には、過去にあった技術の問題点、その問題点を解決すべき課題、その課題を解決する手段、その手段の効果、そして実際に解決するにはどうするかという実施形態が図面付きで説明されているからです。逆に特許がとられているということは、その技術分野には解決すべき課題があるということになります。 

また研究熱心な大学生に開放特許を使わせることによって、また新たなイノベーションの可能性も広がります。産学連携で大切なことは、大学にも企業にもメリットがあること。大学側も最近では知的財産の取り込みが活発で、大学生の発明を特許化する傾向が増えているようです。大学生としては学生時代の研究で特許がとれれば、就職活動にも有利になる可能性があるため取り組む甲斐があるはずです。

世紀の大発明だろうが特許だろうが、結局コツコツとあらゆるパターンの実験を繰り返し、実現の可能性が高いデータをそろえて特許化や製品化につなげているわけです。

≪まとめ≫

特許とっても製品化してみたら特許の範囲から外れてしまったなんていう話はよくあります。それなら特許を開放して大学に製品化の開発をしてもらうのもありではないでしょうか。大学側も企業とコラボして研究することで、研究資金も徴収できてお得のようです。。

2014年8月3日

著者 ゆうすけ

↓↓↓このブログが気になった方はこちらもどうぞ!↓↓↓

このブログの中の人って誰?

Pocket



関連記事

02

コロプラを訴えた任天堂特許戦略の考察

  2018年も新年早々、知的財産関連のビックニュースが飛び込んできました。ご存知、

記事を読む

14561581102_472fb7425c (1)

コンサル重視に転換する製造業に期待すること

先日(2016/5/9)、「日立、営業2万人増員 コンサル重視へ転換」という記事が日経新聞に

記事を読む

26443844932_c18ddab420

地域の知財活動に役立つサイトまとめ

日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをしていますが、特許庁は経済産業省の

記事を読む

inf160417

熊本地震で影響を受けた手続の救済措置

©特許庁※画像にリンクあり[/caption] 2016年4月14日から発生している熊本地方

記事を読む

4201580931_07bf5403d6

プロダクトデザインを意匠と特許で守る訳

プロダクトデザインの保護といえば意匠、というのは皆さんご存知かと思いますが、特許でも保護でき

記事を読む

02
コロプラを訴えた任天堂特許戦略の考察

  2018年も新年早々、知的財産関連のビックニュース

20170127tmd01
ピコ太郎さんも驚きの商標トラブル!エイベックス社が巻き込まれた状況を図解

  ピコ太郎さんの話題は2017年になってもまだまだ衰

20101606281_259b4e6f8c
社外弁理士に存在価値はあるのか?

先日(2016/5/16)の日経新聞に、「企業の枠越え 法実務

14561581102_472fb7425c (1)
コンサル重視に転換する製造業に期待すること

先日(2016/5/9)、「日立、営業2万人増員 コンサル重視

26443844932_c18ddab420
地域の知財活動に役立つサイトまとめ

日本では、特許庁が知的財産(以下、「知財」)の取りまとめをして

→もっと見る



PAGE TOP ↑