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ブランド効果高し!一般名称をアルファベットにして商標登録できたネーミング事例

公開日: : 最終更新日:2014/11/15 ネーミング事例研究, 商標事例研究, 商標戦略

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一般名称が商標登録されてしまうと、他の人たちがその一般名称を使えなくなってしまいます。だからこのような商標は基本的に登録できません。

でもいかにも一般名称じゃなくみせるテクニックもあります。

photo credit: alles-schlumpf via photopin cc

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ZEPPIN(ゼッピン)

基本的にグレードやレベルを表す一般名称を商品名にしても商標登録できません。食べ物に対して「絶品」という言葉を使えば、おいしさのレベルを表す一般名称と誰もが想像します。だからこのような商品名に商標登録を認めてしまうと、今まで使ってた人が使えなくなって困ってしまいます。

でもグリコのカレー「ZEPPIN」は、アルファベットにすることで一般名称と審査で判断されるのを避けたと推測できます。でも響きは「ゼッピン(絶品)」なので、商品の品質を表すネーミングに適しています。

KAIZEN(カイゼン)

「カイゼン」といえば、トヨタ自動車の生産方式からはじまり、今では会社経営の診断や指導を表す一般名称にもなりました。

それをアルファベットの「KAIZEN」にしたことで、一般名称っぽさをなくして商標登録された例がこれです。この商標が登録されたのは平成7年(1995年)なので、そのころの時代背景を考えると、まだ「カイゼン」という言葉が一般的に会社経営の診断や指導として使われていなかった可能性もあります。

UL・OS(ウルオス)

スキンケアローションやシャンプーやリンスなど肌や髪の毛につける化粧品の商品名として、「ウルオス(潤す)」は品質を表す一般名称のため商標登録はできないでしょう。

だから「URUOSU(ウルオス)」と単なるアルファベットにせず、「UL・OS(ウルオス)」と変形することで、より商標登録しやすく工夫されています。

≪まとめ≫

アルファベットにすればどんな一般名称でも登録できるわけではありません。あくまでも商品との関係で、一般的に使われている言葉かどうか?という検討が必要です。一般名称っぽいネーミングを商標登録できれば、人に伝わり認知されやすいのでとても強力なため、ブランド効果もあるでしょう。

2014年3月26日

著者 ゆうすけ

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