餃子ブランドがパクられる3つの理由
商標に関するニュースを日々ウォッチしてますが、どうも餃子ネタが多いんですよね。なぜ餃子ブランドはパクられやすいのか?考えてみました。
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今後の課題として「14年に商標登録した『宇都宮餃子』が無関係の県外業者などに無断で使用されるケースがある。商標の利用基準を厳格化し、消費者の信頼に応えたい」とし、加えて対外的なアピールも強化する方針。
<引用:2015/1/31 産経ニュース「宇都宮市「ギョーザ日本一」逃す ライバル浜松に抜かれ2位」>
餃子は大衆食品
日本人で餃子を知らない人ってそうはいないはずです。全国どこでも売ってます。お店でもサクッと食べられるし、冷凍食品なんかも調理が簡単です。
祭りの屋台とかサービスエリアとかでもたまに見かけます。「・・・餃子」ってこんなとこで売ってんの?って思ったこともけっこうあります。それくらい人気食品ということでしょう。
ホンモノニセモノを見分けられない
よっぽどの餃子通か強烈な特徴がない限り、利き餃子ってできますかね?これは浜松餃子でそれは宇都宮餃子!とかって、普通の人じゃまずできないんじゃないでしょうか。
バッグや時計のブランド品のニセモノが見分けられないのと同じ。餃子ブランドのホンモノニセモノは見分けられないし、ましてやその場で食べちゃえば検証もできません。
ブランド表示が文字
「・・・餃子」って文字をパクること自体は簡単です。せいぜい字体がちょっと変わっている程度だから、イラストのソフト使える人だったらあっという間に複製できるでしょう。
しかも、「地域名+餃子」の組み合わせが商標登録されてて勝手に使っちゃダメなんて、案外知らないんじゃないでしょうかね。悪気があってパクッてるわけじゃないかもしれません。
≪まとめ≫
大衆向けの食品はライバルが多いものの認知されているため、売るのは案外簡単なのかもしれません。だからパクリ業者としては、ブランドをパクって商品価値を手っ取り早くあげ、購買欲をかきたてるのが狙いでしょう。
2015年1月31日
著者 ゆうすけ
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