ふなっしーの便乗だけじゃない!千葉県市川市はなしブランドの歴史が深い!
普通っぽくても、地域名産の名称なら商標登録を認めるよ、という制度(地域団体商標)でブランド名を保護する事例が増えてきました。
「船橋のなし」もその一つ。ただこれって、千葉県船橋市が商標登録したのかと思ったら、市川市でした。しかも、7年前に「市川のなし」も地域団体商標で登録していたんです。
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ふなっしーの登場前からなしのブランド化を意識
船橋市特産の「船橋のなし」が、特許庁の地域団体商標(地域ブランド)として登録された。二回目の挑戦で念願がかなった。地域ブランドのナシは県内では市川、白井に続き三番目。二十五日、商標権者の市川市農業協同組合(JAいちかわ)の小泉勉組合長らが松戸徹市長に報告した。
<引用:東京新聞 2014/12/26 「「船橋のなし」地域ブランド登録 ふなっしー効果も PR進み念願」>
「船橋のなし」が商標登録出願されたのは平成25年12月4日。そして登録されたのは約1年後の平成26年11月14日です。「船橋のなし」の公式HP(下画像)では、ふなっしーも登場しています。
<画像©:船橋のなし>
ところが市川市は平成19年に、すでに「市川のなし」を地域団体商標として登録しています。地域団体商標制度は平成18年からはじまったので、地域ブランドの保護には早くから注目していたようです(「市川のなし」の紹介ページ(下画像)でも告知)。
<画像©:市川のなし>
≪まとめ≫
地域のブランド化やその保護への取り組みには試行錯誤が必要、というのを物語る事例でしょう。確かにふなっしー効果はあるでしょうが、それも長年つちかったなしのブランドづくりがあってこそではないでしょうか。
2015年1月2日
著者 ゆうすけ
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