ドキッ!開発中に似た商品がリリース!その会社の特許と商標は要チェック
スタートアップや起業ブームのおかげで、新しい商品やサービスが続々と登場してきました。開発環境や汎用ツールの登場で、企画からリリースまでのスピードが格段に上がったからとも言えるでしょう。
そのせいか、似た商品がどこからともなくリリースされた!なんて話も聞きます。自分が考えていることは他の誰かも考えているとはよくいったものです。それにしても当事者としてはショックでしょう。
そして企画打ち切りならそこまでですが、軌道修正してリリースされた商品にかぶらないようにするなら要注意です。商品上はかぶってなくても、実は特許や登録商標とかぶってることもあるからです。
そこで商品開発中に似た商品をリリースした会社の特許と商標をチェックするワンポイントテクニックをお伝えします。
photo credit: Damors via photopin cc
商品リリースした会社の社名で検索
特許の検索では、公報テキスト検索を使います。そしてプルダウンメニューで「出願人/権利者」(黄色枠)を選択し、商品リリースした会社の社名で検索します。
このとき「●公報種別」のチェックボックスでは、「特許公報 (公告、特許)」(赤線)を選択します。社名を入力し終わったら「検索」ボタンで結果表示します。
結果一覧の中に、リリースされた商品に関係しそうな特許があったら要注意です。自分の開発中の商品アイデアと似ていたら、コンセプトの変更が必要かもしれません。
商標の検索では、商標出願・登録情報を使います。そしてプルダウンメニューで「出願人/・・・」(黄色枠)を選択し、商品リリースした会社の社名で検索します。
社名を入力し終わったら「検索実行」ボタンで結果表示します。 結果一覧の中に、リリースされた商品名に関係しそうな商標があったら要注意です。自分の開発中の商品名に似ていたら、ネーミングの再検討が必要かもしれません。
≪まとめ≫
相手の会社の特許や商標にひっかかってたため、サンプル品完成後に企画倒れなんてことは、大きい会社でも実はあるんです。それまでの労力とコストを考えると痛いはずです。せめて似た商品がリリースされたら、その会社の特許や商標のチェックはしておくことをおすすめします。
なお特許や商標の検索では、公開されるまでのタイムラグがあるのでご注意ください。実はその会社が特許や商標を出しているけど、検索結果には出てこないことがあるということです。
2014年10月21日
著者 ゆうすけ
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