ハワイで見つけた「®(Rマーク)」の事例-米国では連邦商標登録した重要な証拠!
旅行は遊びに行くだけではなく、その土地の歴史や文化などを知るいい機会だと思っています。世界遺産もなんとなく見に行くだけじゃなく、歴史的背景を知るとより興味が湧いてきます。
ぼくの場合、今回のハワイ旅行のメインはホウラウレアでしたが、ハワイの今年の異常気象の影響や情報発信(メディア)の特徴なども現地の人から聞けて勉強になりました。
それと、仕事柄、商品のラベルやロゴを見ると、商標登録してあるのかな~って、どこにいっても気になってしまいます。それは、国内のみならず、海外でも同じです。
米国で「®(Rマーク)」は連邦商標登録の証
そこで、ハワイで見つけた「®(Rマーク)」の事例をご紹介します。ご存じのとおり、ハワイはアメリカ合衆国50州の中の1つであり、商標登録も米国の法制度に則っています。
ここで、米国の商標登録について簡単に説明しますと、まず米国で商標登録(連邦商標登録)するには、登録前から米国内で商標(商品名など)を使いはじめていることが条件です。
また、商標登録できても、数年後さらに登録状態を維持するには、商標を使っている証拠を出す必要があります。さらに、®(Rマーク)をつけてないと、商標をパクられたときに損害を主張できないリスクがあります。
このように、米国では、商標を登録するための要件や、登録した後も注意すべき点が多々あります。そして、®(Rマーク)は連邦商標登録としての証(シンボル)であり、商標の重要性を物語るものでもあります。
ハワイで見つけた「®(Rマーク)」はこんな感じ
↓「Hawaiian Springs Water」のうち、「Springs」だけ別に®(Rマーク)がついてますね。
↓「DASANI」のミネラルウオーター。これはロゴの右下に®(Rマーク)がついてますね。
↓「Dickinson’s」のボトル入りハチミツ。ロゴの右上に®(Rマーク)がついてます。
↓「equal」(上)と「C&H」(下)の砂糖です。equalの®(Rマーク)の位置は面白いですね。
↓「Tea forte」の紅茶プレートです。右上ですね。
↓最後に、これは®(Rマーク)ではなくTM(Trade Mark)のシンボルです。これは連邦商標登録してなくてもつけられます。
米国では商標を先に使ったもの勝ちで、俺が一番だ!ということを証明するだけなら、連邦商標登録しなくてもいいわけです(登録しないデメリットはもちろんあります)。ちなみに、「TELIC」は高機能サンダルを主力商品として注目されています。
≪まとめ≫
米国は訴訟社会のため、商標登録についてもとても重要視されています。ハワイのようなリゾート地など人が集まるところならなおさら。売れてる商品の商標がパクられたら被害が大きいからでしょう。こんなところに目をつけて旅行をするのはいかがでしょうか。
2015年9月27日
著者 ゆうすけ
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