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デザイナーを悩ます商標登録の仕組みとプレスリリースのタイミングとは?

公開日: : 商標, 商標事例研究

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ここ最近、オリンピックのロゴに関するニュースがにぎわっています。ベルギーのデザイナーのロゴと日本のデザイナーのロゴとが似ている似ていないという話ですね。

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プレスリリースは商標登録の後が安全

佐野さん「作品は一デザイナーにつき一作品。商標をとれるかどうかの段階で、こうした方がいいんじゃないか、とブラッシュアップを何回かしました。これなら取れるのではないか、ということで発表しました」

槙局長「国際的な商標は申請してから1年から1年半はかかります。先願主義というのがあり、7月23日に申請して、先願権は得ました。毎回、五輪では同じプロセスを踏んでいます」

<引用:2015/8/5 「【五輪エンブレム・佐野さん会見】(4)「一人のデザイナーとして、日本人として誇りを持って作った」」 by 産経ニュース>

日本では、商標登録を申請(出願)してから登録されるまで、半年~1年くらいかかります。商標登録の出願をすると、特許庁の審査官が商標(ロゴ、文字、図形など)の登録の可否を検討します。

このとき、第三者に先に登録されていた商標(先行登録商標)と似ていると、審査官から登録できない理由(拒絶理由)の通知が届きます。つまり、この理由を解消しないかぎり、商標登録には至りません。

しかも、先行登録商標と似ているということは、申請した商標を使用すると、先行登録商標の権利にひっかかることになります(商標権の侵害)。商標権を侵害すると、先行登録商標の所有者から損害賠償を請求されるリスクもあるため大変です。

ここで、もしプレスリリースを、商標登録の申請する前や、申請した後だけど登録が認められる前にすると、どうなると思いますか?

最高のシナリオは、プレスリリースも商標登録も無事に済むパターンです。一方、最悪のシナリオは、プレスリリース後に、商標登録ができない上、商標権の侵害が発覚し、使用禁止の請求(差止請求)と損害賠償請求をされて万事休すのパターンです。

だから、プレスリリース前にマークを商標登録しておけば、しかるべき措置をとった後なので、基本的には安全だし、何かいちゃもん付けられたとしても、それなりの対応ができます。

オリンピックのロゴのすったもんだ騒動は、その点をちゃんと踏まえてコメントしている様子が伺えます。適したステップで進め、法的に認められたマークなんだから、問題ないでしょ!って言い分でしょう。

≪まとめ≫

ベルギーのデザイナーのロゴと日本のデザイナーのロゴが似てる似ていないのコメントは避けますが、商標登録はこうした突発的なトラブル時にも対応できる効果があります。単に真似させないための登録ではなく、法的なプロセスを踏んだというポーズにもなり、コンプライアンス対策にもなるはずです。

2015年8月6日

著者 ゆうすけ

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  • 弁理士/監査役/ブロガー。中堅企業、中小・ベンチャー企業、スタートアップに適した知的財産活動を提案。 「地域発 ヒット商品のデザイン」でネーミングと商標登録のコラムを掲載。
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